英国王室御用達!? 大胆な「カエル」アイテムが復活。
Fashion 2023.02.11
1月に開催されたミラノのファッションウィークで、カエルのミュールがセンセーションを巻き起こした。このユニークなモチーフは、1980年後半にチャールズ3世の息子たちが履いていたものを彷彿させる。
ミラノのファッションウィークに登場したJWアンダーソンのカエルミュール(2023年1月15日)photography: Getty Images
いままでもトロンプ=ルイユのTシャツや鳩のバッグなどで私たちをクスっと笑わせてくれたイギリス出身のデザイナー、JWアンダーソン。1月15日のミラノのファッションウィークでは新たなアイテムでセンセーションを巻き起こした。今回はゴム製のカエルのミュールだ。
ミラノのランウェイで大きな注目を集めたのは、黄、青、緑で展開されるこれら一風変わったミュール。しかもこのミュールは、ハリー王子とウィリアム王子が幼かった頃に履いていたカエルの長靴で名を馳せたイギリスのブランド、ウェリペッツが製作したものだ。1987年6月6日、チャールズ皇太子とダイアナ妃の息子たちがこのゴム長を履いて、雨の中で行われたポロの試合を観戦している写真が残っている。
JWアンダーソン2023-2024秋冬メンズ・コレクションのショーのカエルミュール。(2023年1月15日、ミラノ)photography: Abaca
ジョナサン・アンダーソン(デザイナーの本名)にとってこの文化的リファレンスには「家族的」な意味があり、「子ども時代」を思い出させ、心をホッとさせるものだ、と彼はプレスリリースで発言。CNNがこれを引用して伝えている。
もともとウェリペッツの長靴は子どものために作られた物だが、JWアンダーソンはこれをサッと履くことのできる短いバージョンに変更した。履きやすくはなったが、なかなか個性的なこのモデル。大胆なファッションが好きな人にはピッタリだろう。
裾を折り曲げたジーンズ、バブアーのコート、ゴム製の長靴。雨模様の日にポロの試合を観戦したウィリアム王子とハリー王子の装いだ。(1987年6月6日、サイレンセスター)photography: Getty Images
一見好みが分かれそうなこのカエルのミュールだが、SNSでは一貫して好評を得ている。
1983年に創設されたウェリペッツ社。80年代後半、幼い王子たちの足を守ろうとしたダイアナ妃は、カエルをシンボルにするウェリペッツの人気に火をつけ、いま、それが再燃しそうだ。あの世からインフルエンサーとしての影響力を発揮しているのだろうか……。
Ségolène Forgar (madame.lefigaro.fr) translation: Hana Okazaki, Hide Okazaki