アイコンバッグに宿る、ものづくりのものがたり。 職人技の賜物、ボッテガ・ヴェネタの「カバ」。
Fashion 2023.02.24
1966年にイタリアのヴェネト州でミケーレ・タッデイとレンツォ・ゼンジアーロ夫妻によって創業したボッテガ・ヴェネタ。ボッテガはイタリア語で工房、ヴェネタはヴェネトを表し、イタリアが誇る上質なレザーと職人技を融合させたバッグや小物を制作するために誕生した。
草創期からレザーのクオリティと卓越した職人技への評価が高く、入れるものなどによって形が変わるしなやかなバッグを主力商品としていたボッテガ・ヴェネタ。1975年にブランドの代名詞ともいえる技法、フェットゥッチェ(レザーのテープ)を緻密に編み込むイントレチャートを開発したことから、人気が加速。編むことで、ある程度のしなやかさを残しながら一枚革よりも強度と耐久性を高めることに成功した。以来、イントレチャートを用いたほかにないバッグを展開するブランドとして70年代から80年代初頭にかけて世界的な知名度を獲得する。
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高度な職人技を要するリュクスなバッグ、「カバ」。
素材(ラムレザー)、色(グレープ)、サイズともに現在発売中の「カバ」のなかでもっとも定番的な「カバ」。バッグ「ミディアム カバ」(H29×W42×D18cm)¥1,089,000/ボッテガ・ヴェネタ(ボッテガ・ヴェネタ ジャパン)
全面をイントレチャートで仕上げたなんとも贅沢なトートバッグ「カバ」は、ボッテガ・ヴェネタを代表するアイコンバッグのひとつ。そのインスピレーション源はブランドが創業する前の50年代に遡る。フランス有数の海辺のリゾート、サントロペに集う淑女たちの間で人気だった大きくて容量のあるショッピングバッグをヒントに、そのフォルムをイントレチャートで仕立てたのが「カバ」だ。
さらに、「カバ」は通常のイントレチャートと異なり、より高度な技術を必要とする製法を採用。通常はレザーの生地に穴を開けてフェットゥッチェを差し込んで編んでいくが、「カバ」ではバッグの木型に合わせてフェットゥッチェのみを編み込む。また、「カバ」には裏地がないのでダブルフェイスのフェットゥッチェを使用。表も裏地も同じ生地になるように仕上げられている。
ラージサイズの「カバ」をつくるのに必要なフェットゥッチェは1.5mの長さで約100本。職人が2人がかりで2日間かけて完成する。職人は終始立って作業にあたり、緻密に編み込むためにはかなりの腕力と体力が必要だという。ボッテガ・ヴェネタのなかでも職人技の賜物といえるバッグなのだ。
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2022年春夏から「カバ」がアップデート。
2022年春夏コレクションのランウェイより、アップデートした「カバ」とともに登場したルック。
長く愛されてきた「カバ」が、2022年春夏シーズンからアップデート(先に紹介したグレープカラーの「カバ」もアップデート後のモデル)。ハンドルの付け根部分に入っていたクロス型のステッチがなくなってスマートな印象になったほか、素材と色、サイズのバリエーションが豊富に。太めのフェットゥッチェを使ったタイプも加わり、選ぶ楽しみがぐっと広がった。
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New Item
バッグ「ミニ カバ」(H15×W20×D12cm)¥5,610,000/ボッテガ・ヴェネタ(ボッテガ・ヴェネタ ジャパン)
主に大きめのサイズで展開していた「カバ」だが、アップデートしてミニサイズが仲間入り。なかに仕切りがないため収納スペースが広く、必需品がすっぽりと入る小ぶりながら使いやすいサイズだ。最高級のエキゾチックレザー、クロコダイルのフェットゥッチェを編み込んだタイプは存在感たっぷり。クロコダイルのレザーは個体によって模様が異なり、世界に1点しかない色味が楽しめる。
バッグ「スモール カバ」(H20×W33×D13cm)¥825,000/ボッテガ・ヴェネタ(ボッテガ・ヴェネタ ジャパン)
2023年プレスプリングコレクションから新しくスモールサイズが登場。サマーコレクションで登場した写真の淡く優しいアイスクリーム(パステルイエロー)は、ダークカラーが多かったこれまでの「カバ」にない新鮮な色。素材はソフトでしなやかなナッパレザー(羊革)。マットな質感なので、カラフルな色でもシックな印象。
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バッグ「ミディアム カバ」(H29×W42×D18cm)¥1,089,000/ボッテガ・ヴェネタ(ボッテガ・ヴェネタ ジャパン)
A4サイズの資料や13インチのノートパソコンがらくらく入る、収納力抜群のミディアムサイズ。サマーコレクションでは美しい発色ながら落ち着いた印象を備えた大人のピンクが登場。1泊程度であれば旅行にも対応する便利なサイズ。
バッグ「ミディアム カバ」(H29×W42×D18cm)¥1,705,000/ボッテガ・ヴェネタ(ボッテガ・ヴェネタ ジャパン)
古き良きパリの老舗カフェの椅子に着想を得た新作は、ナッパレザーのフェットゥッチェ5色を編み込んでツイードのようなデザインに仕上げたもの。1本のフェットゥッチェは2色の極細い糸を3本使ったストライプ柄で、編み込む前にフェットゥッチェを準備する段階で約8時間に及ぶ作業を要する。ボッテガ・ヴェネタのなかでも特に高度な専門技術をもつ職人だけが担当するという逸品。
バッグ「ラージ カバ」(H51×W45×D20cm)¥1,182,500/ボッテガ・ヴェネタ(ボッテガ・ヴェネタ ジャパン)
ボストンバッグ級に大きなラージサイズはアウトドアや小旅行など持ちものが多いシーンでも大活躍。新色のニューセージ(淡いグリーン)は、明るめでありながら上品でシックなムード。ユニセックスな色味なので、パートナーとシェアして使うのもおすすめ。
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Limited Item
バッグ「ミニ カバ」(H15×W20×D12cm)¥594,000/ボッテガ・ヴェネタ(ボッテガ・ヴェネタ ジャパン)
2023年3月15日(水)〜3月21日に(火・祝)伊勢丹新宿店本館1階 ザ・ステージで開催するボッテガ・ヴェネタのポップアップショップでは、コンパクトな「ミニ カバ」に限定色が登場! 深みのある洗練されたグリーンで、きれいめの着こなしにもカジュアルにもマッチ。
ボッテガ・ヴェネタ ジャパン
0120-60-1966(フリーダイヤル)
editing: Naoko Monzen