Burberry 2024 Spring-Summer ロンドンの街がバーバリー色に! 軽やかで優雅なサマーコレクション。

Fashion 2023.09.27

ロンドン・ファッション・ウィークが開幕した9月15日、バーバリーは高級街ボンドストリート界隈をブランドカラーで染め上げた。
19日までの5日間、地下鉄ボンドストリート駅の名を「バーバリーストリート」に変更。それに伴い、エントランスや案内ボード、お馴染みのロンドンの地下鉄のシンボル「ラウンデル」が「ナイトブルー」に統一された。「ナイトブルー」は昨年10月にチーフ・クリエイティブ・オフィサーに就任したダニエル・リーがブランドの新たなシンボルカラーとして選んだ特別な色だ。

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また目抜き通りのボンドストリートは23年秋冬コレクションで象徴的に使われていたローズプリントを施したフラッグが人々の頭上にはためいていた。

地下鉄構内などのその風景は、バーバリーとその生まれ故郷であるロンドンは、歴史と伝統を誇りながらも変革を恐れず、また常にウィットを忘れないという価値観をシェアし続けていることを改めて感じさせてくれた。

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ダニエル・リーがバーバリー 2024年サマーコレクションのお披露目の場として選んだのは、北ロンドンにある公園、ハイベリー・フィールズ。ファッションショーのヴェニューとしてはちょっと意外なロケーションだ。瀟洒な住宅に囲まれ、買い物帰りと思われる親子連れや下校途中の制服姿のティーンズがおしゃべりしながら歩いている。そんなロンドンの日頃の風景の中に、会場となるタータンチェック柄の巨大なテントが建てられていた。

230927_Burberry-Summer-2024---Show-Space.jpgCourtesy of Burberry

スタートを待つ間、ゲストたちはテント外に設えられた人気店「ノーマンズ・カフェ」のフードトラックからお茶やコーヒーとともに、エクレズケーキなどのイギリスのお馴染みのお菓子を受け取り和んでいる。お天気の良い暖かな日には芝生の上でくつろぎながら、こうして簡単な食べ物とドリンクを屋外で楽しむことはロンドンの日常でもある。テントの内部に用意されていた座席はブリティッシュグリーンに塗られた公園のベンチで、その上にはキルティングのブランケットとヒップフラスクが置かれていた。

ダニエル・リーによるバーバリーでの二度目のショーであり、初めてのサマーコレクションは、そんなロンドンの夏を感じさせながらも、とびきりの洗練スタイルを並べた。

最初に登場したのはブラックのライトトレンチコート。細い革のベルトをローウェストよりもさらに下のヒップで巻いている。その後に続く数々のトレンチも細身で、やはりベルトの位置は低い。コットンギャバジンだけではなくシルクやリネンなども使用されていて、軽くエアリーな素材感が新鮮だ。

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ブランドのヘリテージを基盤として構築されたアイコン「馬上の騎士」のクリップ、シールド、そしてバッグの象徴的なデザインでもあるイニシャル「b」を型どったバックルなどのプリントが、フォルムや色を変えてトレンチやシャツ、ドレスなどに繰り返し登場。ハードでかっちりとしたそれらのモチーフを、シフォンなどの軽やかで柔らかな素材に施したコントラストが目を引いた。

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また実際にスナップやファスナー、金属製の留め具なども多用してアクセントとしたスタイルとともに、レザーのバイカージャケットやスタンドカラーのミリタリージャケットなど、プラクティカルでユニフォームに発想を得たアウターもお目見えした。それらもハードさとは無縁のエレガントな装いに昇華されていた。

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イギリスの夏の果物、ストロベリーやチェリーもプリントやパターンで登場。色合いをブランドカラーを連想させるブルーに変えることで、甘さを抑えたマチュアな印象に。またイングリッシュガーデンに欠かせない花々のバラやポピー、忘れな草も刺繍やプリントで大胆にドレスやスカートを飾っていた。

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ハンドバッグはシグネチャーのハードウェアをあしらいながら、フリンジ付きのツイードとレザー、キューバンチェーンやウェブ編みのショルダーストラップをプラスして、シーズナルにアップデイト。一枚の布地やレザーから切り出されたスワンバッグは、大ぶりな「b」チェーンのトップハンドルがユニークだ。

レザーとチェックのネイキッドサンダルは、キルティングのインソールに調節可能なストラップとメタル製シールドブローチをプラス。パンプスは伸縮性のあるエッジにスクエアトウ、ブロックヒールのデザインとなっていた。

イギリスならではの夏のイメージを盛りだくさんに取り入れながらも、軽快で美しく、究極のエレガンスに仕上げたリーのバーバリー、セカンド・コレクション。これらを身にまとい、新緑の中を軽やかな足取りで闊歩する日が待ち遠しい。

コレクション全ルックはこちら

text:MIYUKI SAKAMOTO

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