セリーヌ、トムボーイがテーマの2024SSコレクションを公開!
Fashion 2023.10.24
パリのフランス国立図書館を舞台に撮影された、セリーヌの2024春夏コレクションが公開。
「トムボーイ」をテーマにした今季、ショートムービーには、デペッシュ・モードのボーカリスト、デイヴ・ガーンの娘でミュージシャン/詩人として活躍するステラ・ローズと、俳優ユアン・マクレガーの娘で女優のエスター・ローズ・マクレガーも特別出演。コレクションごとにこだわり抜いているサウンドトラックは、NYのバンド LCDサウンドシステムの”TOO MUCH LOVE”を採用した。この曲は、2005年1月にリリースされたLCDサウンドシステムの名を冠した革新的なデビューアルバムにも入っている1曲であり、現在に至るまで、インディー・エレクトロニック・ミュージックやクラブ・シーンで最も影響力のあるサウンドのひとつとされている。
オープニングとフィナーレで見られるトムボーイルックは、90年代後半にデザイナーとしてのキャリアをスタートさせて以来、一貫したスタイルとアンドロジナスなテーラリングの魅力にこだわり続けてきたエディ・スリマンの強い想いを反映している。とくにショーのラストルックでモデルが着用したスリムなセットアップは、2000年代初頭に熱狂的なファンを生み出したエディ・スリマンによる細身のメンズスーツが新たに蘇ったように感じるはず。
ブーツカットデニム、スポーティなショーツにボリューミーなシアリングブーツのコーディネート、トラックパンツ、チェック柄のミニプリーツ、レオパード柄のセットアップなど、90年代をリアルに体験してきた大人にはもちろん、ミレニアル世代にも“刺さる”アイテムが勢揃い。また、マスター&ダイナミックとのコラボレーションによる、トリオンフをエンボスしたヘッドフォンも登場。こちらも発売が気になるところ。
舞台となったフランス国立図書館は、元は王立図書館だったが、フランス革命後に世界で初めて公に開かれた国立図書館となった歴史ある場所。パリ2区にあるセリーヌのアトリエの向かい側にあり、メゾンにとっては馴染みの深い場所でもある。美しいインスピレーションの宝庫は、案外身近なところにあるのかもしれないと思わせてくれる。
text: Natsuko Kadokura