2024年の注目ファッショントレンド、一挙公開!
Fashion 2024.02.12
シースルードレスにリボン人気、バミューダショーツ、そしてノーパンツ等、2024年の注目トレンドはこれだ。
セリーヌの2024年春夏コレクション。(パリ、2023年10月20日)photography:Imaxtree
年が変わると新しい服が欲しくなる。じゃあ、これからなにが流行るだろう?ニューヨーク、ロンドン、ミラノ、パリのファッションウィークの2024年春夏コレクションや、レッドカーペットでのセレブの服装をチェックして、これからのトレンドを予測してみた。流行りそうなスカートの形は?シースルーからノーパンツまで、物議を醸しそうなトレンドも見逃せない。
バミューダショーツ
今シーズン、バミューダショーツが古臭いイメージを一新した。シャネルでは超シックなツイードで登場。アクリス2024年春夏コレクションではスーツのボトムとしてエレガントな雰囲気を演出していた。ブレザーやボマージャケット、アビエータージャケットと合わせれば、エフォートレスなスタイルの完成だ。
生まれ変わったペンシルスカート
2024年のオフィスウェアにペンシルスカートは欠かせないアイテム。ただし、もうミニマルなストイックさはない。よりカラフルになり、素材もバラエティに富み、カッティングも進化した。グッチでは質感のあるレザーで登場、サンローラン2024年春夏コレクションではポケット付きのタイプが見られた。コペルニでは、華やかなパーティーシーンにふさわしいスパンコール付きが登場した。
ドット(水玉)
水玉といえば往年のピンナップガールの服が思い浮かぶ。2024年にドットが復活し、あちこちで見かけた。ディオールではドレス、ヨウジヤマモトの最新コレクションではウェストを絞ったスーツのジャケットの一部にあしらわれていた。バルマン2024年春夏コレクションでも、水玉の人気復活を象徴するように、カクテルドレスやスカート、スーツ、薄地ブラウスにあしらわれていた。
バルマン2024年春夏ショーの主役はドットプリント。(パリ、2023年9月27日)photography:Imaxtree
ポケット
一般的に、女性のワードローブにはポケットがないか、小さすぎる。だが今年は様子が違うようだ。便利なポケットがついた服が多く登場している。サンローランのサファリジャケットはかつてないほど実用的だし、プラダのマルチポケット・ジャケットも同様。2024年は、手ぶらでも必要なものは洋服の中に収納できそうだ。
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ピーチ・ファズ
パントン(PANTONE)が発表した2024年のカラー・オブ・ザ・イヤーは"ピーチ・ファズ"。シャンパンを思わせる、ピンクっぽいオレンジ系の色合いだ。ふんわり優しくて幸せな気持ちになれるカラーが、2024年春夏コレクションに早くも登場。着てみたくなる。例えばガブローシュキャスケットと合わせたシャネルのツイードスーツ。あるいは、「16Arlington(シックスティーンアーリントン)」では1990年代風のライトなシースルートップを見かけた。
バイカージャケット
バイカージャケットは、2023年春夏のコレクションやストリートで主役だった。1年経った今もレザージャケット人気は健在で、2024年春夏コレクションの多くに登場している。自信を持って着こなすためには、いかにも"バイカー"風のシルエットは避けよう。例えばアクネ・ストゥディオズで見かけたような、つややかな栗色の革ジャケットや、スーツのパンツに合わられる超シックなバージョンを選ぶといい。要はバイク乗りのベーシックアイテムをオフィスのファッションコードに適応させることだ。
アクネ・ストゥディオズの2024年春夏ショーでの、最高にミニマルなバイカー・レザージャケット。(パリ、2023年9月27日)photography:Imaxtree
クワイエット・ラグジュアリー
2023年の"クワイエット・ラグジュアリー"トレンドの代表的ブランドのひとつがロロ・ピアーナだ。高級カシミア製品、そしてロゴのない小物。正確なカッティングと確たるミニマリズムのラグジュアリーなアイテムが、コーヒーカラーの控えめなワードローブとして穏やかに登場した。2024年においてもクワイエット・ラグジュアリーはちっとも古びていない。女優のジェニファー・ローレンスなど、控えめファッションを好む人々の間でしばらく前から人気の「The Row(ザロウ)」のコレクションがその例証だ。
ボトムなし(ノーパンツ)
2024年、ズボンはもういらない。これからは、ショーツだけでいい。2023年に世間が騒然となった大胆なファッションはセレブたちを魅了し続けている。スカートもなし。ショーツだけ。刺繍やロゴをあしらってもいい。12月29日には、クリッシー・テイゲンがこのトレンドに挑戦し、夫ジョン・レジェンドに伴われてブラックベルベットのキュロットパンツにシースルーのブラウスで登場した。
ミュウミュウ2024年春夏コレクションのシグネチャー、見せるキュロットショーツ。(パリ、2023年10月3日)photography:Imaxtree
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リボン
ソフィア・コッポラ監督の映画『プリシラ』、ラナ・デル・レイの最新アルバムのジャケット写真、そして2024年春夏コレクションでも多くみられたように、2023年はロマンチックなリボンが飛び交った年だった。シャネル、キャロライナ・ヘレラ、ジャンバティスタ・ヴァリの2024年春夏コレクションで見られたように、服にもリボンが多用され、コケティッシュな印象に。髪飾りとして、あるいはシューズやベビードールドレスにと、2024年にリボンは遍在するだろう。
フロントカットアウト
胸元を大きく開けたプランジングネックとは一味違うのがフロントカットアウト。2024年春夏コレクションで多く見られたこのディテールは、胸元にシャープで正確なカットアウトが入り、バストの存在を示唆しているのが特徴。パーティードレスとして、あるいはデイタイムにエレガントな雰囲気を出したい時にぴったりだ。アレキサンダー マックイーン、クロエ、フェンディの2024年春夏コレクション等に登場したことでもわかるように、これは最近のファッションショーでも注目のディテールなのだ。
主役となったランジェリー
シャツのボタンを外してブラジャーをチラ見せするのはもう慣れた。2024年、ランジェリーはさらに進化し、ストリートに飛び出す。アルベルタ フェレッティでは、シャツをはおった下にレースのブラジャーをタンクトップ代わりに着用。ドルチェ&ガッバーナはさらに大胆に、2024年春夏コレクションでトータルルックを提案した。寒がりの人向けに、ガーターベルトも揃っている。
アルベルタ フェレッティの2024年春夏コレクションでは、ランジェリーも服の一部となり、堂々と見せるものになった。photography : Imaxtree
シースルードレス
シースルードレスは1990年代のケイト・モスの専売特許ではない。2024年にこのアイテムは昼でも夜でも着られるアイテムとなった。16Arlingtonでは、ビッグシルエットのニットの下に着用してエレガントな雰囲気に。アティコでは、とても軽くて素肌に着たくなるチュールのドレスが登場した。レッドカーペットで着用するセレブが増え続けているのは言うまでもない。
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ヒョウ柄
批判も多いのに根強い人気のヒョウ柄が、2024年のファッションシーンの最前線に戻ってきて、どの世代をも魅了している。カトリーヌ・ドヌーヴにとってこれがシグネチャーモチーフなら、モデルのケンダル・ジェンナーやベラ・ハディッドもお気に入りだ。そして2023春夏コレクションでは大人気、バルバラ ビュイはバミューダパンツに仕立て、エディ・スリマンによるセリーヌではトータルルックが登場した。
2024年、セリーヌ2024年春夏コレクションでのヒョウ柄トータルルック。 photography:Imaxtree
BCBG(プレッピー)スタイル
薄手のノースリーブニット、襟元までボタンを留めたシャツ、ローファーに白いソックス等々。2024年、プレッピースタイルの復活だ。ただし、これまでよりもちょっぴり個性的に。ドリス・ヴァン・ノッテンのようなモチーフミックスや、エルメスのようにレザーのディテールを取り入れたり、ケンゾーの2024年春夏コレクションのようにオーバーサイズを取り入れたりするのもありだ。
2024年の主なファッショントレンド
text : Augustin Bougro (madame.lefigaro.fr)