2024-25年AW パリコレクション 「ミス ディオール」にオマージュを捧げた、ディオール24-25年秋冬コレクション。
Fashion 2024.03.01
2月27日、ディオールの2024−25秋冬プレタポルテ・コレクションが発表された。チュイルリー公園に設置された特設会場前には、セレブリティを待ち受けるファンが詰めかけて歓声をあげている。ジェニファー・ローレンス、ナタリー・ポートマン、エリザベス・デビッキ、ディーヴァ・カッセル、アンバサダーで俳優の新木優子とディオール ビューティ アンバサダーであり、俳優/アーティストの山下智久、BLACKPINKのジス......。錚々たるセレブリティが駆けつけたショー。パリ・ファッションウィーク二日目にして最初のビッグメゾンのショーに、会場は熱気に包まれた。
MISS DIORにオマージュを捧げた、2024―25秋冬コレクション。
毎シーズン、女性アーティストとのコラボレーションによる舞台装飾も注目を集めるディオール。今回マリア・グラツィア・キウリが招いたのは、女性の体と空間の関係を探求するインド人アーティスト、シャクンタラ・クルカーニだ。
会場の中心には彼女のシリーズ作品「OF BODIES, ARMOUR AND CAGES」から、9体の籐製の人物像がインスタレーションされ、2重のサークルになった会場は、竹の仕切り壁と天井に覆われている。外周の壁を飾るのは、籐の鎧を纏って踊る女性たち姿を写した巨大パネルだ。闘う女性のイメージを描く舞台装飾または、シノグラフィが、パワフルなフェミニニティを予感させる。
インド人女性アーティスト、シャクンタラ・クルカーニによる舞台装飾または、シノグラフィ。
シャクンタラ・クルカーニが16年に撮影したビデオ「JULOOS」からのシーンが壁を覆う。
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ファーストルックは、メンズライクなベージュのパンツスーツ。続いて、「MISS DIOR」の文字が書かれた膝丈のトレンチコートが登場し、黒とベージュ、シンプルでシックなルックがショーの幕を開けた。仕立てのいいジャケット、トレンチ、膝丈のタイトスカートやメンズライクなパンツに白シャツや黒のトップスを合わせ、女性のためのパーフェクトなワードローブが提案されている。
LOOK 1 ファーストルックはゆったりしたシルエットのパンツスーツ。白いシャツを合わせてマスキュリンに。
LOOK 2 黒い小物使いでシックにまとめた、仕立ての美しいトレンチ。
今シーズン、マリア・グラツィア・キウリがインスパイアを求めたのは、女性解放が進み、自立した女性が社会に進出し、プレタポルテの時代が始まった60年代後半。67年に誕生したプレタポルテのコレクション「ミス ディオール」へのオマージュだ。流れる曲は、69年に発表されてスキャンダルを巻き起こした「Je t'aime moi non plus」。パリに「ミス ディオール」ブティックがオープンした頃のシルエットと素材に立ち返ったというコレクションは、ダブルカシミア、ギャバジンといった素材でシャープに仕上げた日常のワードローブ集だ。
LOOK 15 MISS DIORの文字が描かれたスーツ。
LOOK 21 ビーズの刺繍がグラフィックなポイントのアンサンブル。
LOOK 43 チェックのミニスカートとケープのアンサンブル。
LOOK 49 MISS DIORの文字をグラフィックなプリントにしたロングシャツ。
LOOK 65 ビーズ刺繍のアンサンブル。
LOOK 72 ラストはロングドレスとケープのアンサンブル。
白や黒のシンプルなドレスやスーツには襟元のビーズ刺繍やファスナー、ボタンがアクセントになっている。「MISS DIOR」は、マニフェスト風の手書き文字のほか、グラフィックなプリントとなってサテンのシャツやバッグにも登場。チェックやパンサー柄のミニ丈のルックもフレッシュだ。ソワレのシーンでは、ビーズ刺繍の施されたアンサンブルやミニドレスが華を添えた。
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会場には、BLACKPINKのジスや、ジェニファー・ローレンス、エリザベス・デビッキ、SEVENTEENのミンギュといった豪華セレブリティたちが華を添えた。また、日本からはジャパン アンバサダーであり俳優の新木優子と、ディオール ビューティ アンバサダー、俳優 、アーティストの山下智久が出席!
BLACKPINKのジス
ジェニファー・ローレンス
エリザベス・デビッキ
SEVENTEENのミンギュ
新木優子
山下智久
text: Masae Takata(Paris Office)