ピエールパオロ・ピッチョーリ、デザイナーとして25年を過ごしたヴァレンティノを去る。

Fashion 2024.03.26

ヴァレンティノのクリエイティブディレクターは、25年間在籍したブランドに別れを告げた。

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ヴァレンティノ2024-2025年秋冬コレクションでのピエールパオロ・ピッチョーリ。(パリ、2024年3月3日)photography: Imaxtree

Grazie mille(ありがとう)! ヴァレンティノのクリエイティブ・ディレクター、ピエールパオロ・ピッチョーリの退任が発表された。2008年からマリア・グラツィア・キウリ(現ディオールのクリエイティブ・ディレクター)とともに、2016年からは単独でメゾンを率いてきたデザイナーにとって、2024年3月3日にパリで発表された2024-2025年秋冬コレクションが最後のコレクションとなった。

「すべての物語に始まりと終わりがあるわけではありません。影が存在できないほど強烈な光を放つような、いわば永遠の現在を生きる物語もあるのです」と、ピエールパオロ・ピッチョーリはイタリア語でインスタグラムに投稿した。そして「私は25年間、この会社で働いてきました。私は25年間、美しい物語の糸を紡ぐ人々とともに歩んできました。その物語は私のもの、そして私たちのものです。これまでに存在し、いま存在するすべてのものが私と出会い、共働し、夢を分かち合い、美を創造してきた人々のおかげなのです。彼らとともに私は不変で有形の、万人のものを築いてきました」と続けた。

56歳のデザイナーはまた、後に残していく遺産についても詳しく語っている。「愛、夢、美、そして人間性の遺産を私は持ち続けます。いまも、そしてこれからも。(中略)それは美であり、人生であり、希望であり、チャンスであり、感謝であり、仲間であり、私の心であり、この世のあらゆる可能性、とりわけひとりでは想像もしなかった可能性を与えてくれる愛なのです」と語ると、ヴァレンティノ・ガラヴァーニ、実業家のジャンカルロ・ジャンメッティ、そして 「何らかの形で貢献してくれたすべての人たちへ、私の旅路と夢を皆さんと分かち合えたことは大変光栄であり、栄誉なことでした」と感謝の言葉で締めくくった。

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忘れがたい功績

ヴァレンティノのCEO、ヤコポ・ヴェントゥリーニは、「クリエイティブディレクターとしての働き、そして今日のヴァレンティノを作り出した彼のビジョン、コミットメント、創造性に感謝しています」と述べた。ヴァレンティノのラシード・モハメド・ラシード会長もイタリア人デザイナーに感謝の意を表した。「ヴァレンティノの歴史に重要な一章を刻んでくれたピエールパオロに深く感謝いたします。この25年間の功績は忘れがたい足跡となるでしょう」

投稿では新しいクリエイティブ体制がまもなく発表される予定であることも記されていた。ファッション界の名メゾン、ヴァレンティノにとって今回の退任はひとつの時代の終わりを意味する。

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text: Augustin Bougro (madame.lefigaro.fr)

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