サラ・バートンの新クリエイティブ・ディレクター就任がジバンシィにとって最高の出来事である5つの理由。

Fashion 2024.09.11

2024年9月9日(月)、サラ・バートンがジバンシィのウィメンズとメンズコレクション新クリエイティブ・ディレクターに就任したことが発表された。今年50歳になった彼女をこのポジションに導いた5つの決定的な事象を振り返る。

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アレキサンダー・マックイーンの2024年春夏コレクションでのサラ・バートン。(パリ、2023年10月1日) photography: IMAXtree/Aflo

サラ・バートンによる新生ジバンシィは、2025年3月にパリでファーストコレクションを発表する予定だ。この発表はファッション界に大きな衝撃を与えている。というのも、マシュー・ウィリアムズが1月1日に退任して以来、ジバンシィはアートディレクターなしで運営されており、昨年の秋冬コレクションもスタジオチームによってデザインされていたからだ。26年間、アレキサンダー・マックイーンでクリエイティブ・ディレクターをつとめたサラ・バートンにとっても今回の就任は絶妙なタイミングだった。「ジバンシィという宝石のように美しいメゾンに加わることができ、非常に光栄に思います。このアイコニックなメゾンの物語に次のチャプターを刻むことができること、そして私自身のビジョン、感性、信念をジバンシィにもたらすことができることに、とても興奮しています」と彼女は声明で述べている。彼女の軌跡を紐解く。

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1.アレキサンダー・マックイーンの守り手としてのクリエイティブ力。

ロンドンの名門校セントラル・セントマーチンズで3年目、ファッションデザインを学んだ後、サラ・バートンはアレキサンダー・マックイーンのアトリエの職場体験に参加した。この時、20歳にして初めてウエディングドレスを制作。すぐにプレタポルテ・デザイン・スタジオのディレクターとなり、リー・アレキサンダー・マックイーンの右腕としての地位を確立。アレキサンダー・マックイーンの右腕として、彼女は彼からコード、スタイル、ファッションのビジョンなどすべてを学んだのだ。当然のことながら、彼女は高い評価を得たアレキサンダー・マックイーンのファッションショーに没頭した。2010年、アレキサンダー・マックイーンは自らの命を絶ち、サラ・バートンは英国ブランドのコレクションの指揮を執ることになった。そこから2023年9月に退任するまでの13年間、彼女はアーティスティック・ディレクターを務めた。

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2.キャサリン皇太子妃のウェディングドレスのデザイナーを務める。

2011年4月29日、キャサリン皇太子妃とウィリアム皇太子の結婚式でキャサリン皇太子妃が着用したウェディングドレスはサラ・バートンによるアレキサンダー・マックイーンのもの。このドレスは、初登場からカルト的な人気を博した。コードリーレースのオーダーメイドドレスは、ヴェールと2.7メートルのトレーンで世界を魅了し、長い袖は、ダイアナ妃やグレース・ケリーが自身の結婚式で着用したものを彷彿とさせた。スカートを満開の花に見立てた一着は、ドレスの下にレースとチュールのアンダースカートを隠し、ボリュームを出しすべてを綿密に練り上げデザインされたもの。この日は、サラ・バートンが世界的に有名になった時でもあった。

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3.ジバンシィとの運命。

ジバンシィのウィメンズとメンズコレクションのアートディレクターに就任することで、サラ・バートンはかつての恩師であるアレキサンダー・マックイーンに敬意を表した形でもある。1996年から2001年まで、アレキサンダー・マックイーンもジョン・ガリアーノの後任としてジバンシィのコレクションを率いていたからだ。この期間に彼は、1999年春夏ショーの最後にロボットがドレスにスプレーをかけるという歴史的な瞬間を創り出している。

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4.オリジナルのスタイルを貫く姿勢。

サラ・バートンのスタイルは、オートクチュールや細やかな刺繍、豊かな創造性が特徴で、マックイーンのエキセントリックなスタイルと非常にイギリス的な優雅さを融合させている。この巧みな融合により、サラ・バートンは一目でそれとわかる有名デザイナーとなった。彼女は大胆な色使いやボリュームのあるカット、柄を取り入れ、トレンチコートの伝統的な形を崩し、素材を重ね合わせる。サラ・バートンのクリエイティブは、スーツには刺繍が施され、ドレスはロマンティックなデザインが特徴だ。ファッションが絶えず変化する時代において、サラ・バートンは冷静に自分自身のファッションのビジョンを貫いている。彼女は時代に追いつこうとはせずに、時代を自分のペースで受け入れているのだ。

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5.セレブリティたちからの熱いラブコール。

サラ・バートンの比類なきスタイルは、多くのセレブリティが夢中になっている。ミシェル・オバマからレディー・ガガ、メーガン・マークル、ナオミ・キャンベル、ケイト・モス、そしてもちろんキャサリン皇太子妃まで、彼女のファンは多岐にわたる。サラ・バートンの場合、2025年3月に予定されている彼女の初のジバンシィのショーには、多くのセレブリティが集まると確実に予想されている。

text: Augustin Bougro (madame.lefigaro.fr) translation: Hanae Yamaguchi

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