ピッグスキンの魅力を引き出す、Selieuの可憐なジュエリー。
Fashion 2024.11.14
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繊細な作りのアクセサリーが人気の「Selieu」。東京の特産品であるピッグスキンを主役にしたメイド・イン・トウキョウのジュエリーとは。
2024年、ブランド設立10周年を迎えた「Selieu(セリュ)」は、天然の素材を用いて身の回りにある自然の美を表現するジュエリーブランドだ。ジュエリーにあしらわれているのは、ピッグスキン(豚革)で仕立てられた花びらや小さなつぼみ。優しい色合いに染められたそれらは、一見すると革とは思えないほど繊細な作りになっている。「ピッグスキンは、軽くて丈夫、細かな加工にも耐え、肌触りが優しいのでアクセサリーにぴったりの素材」と話すのは、デザイナーの田口朋子さんだ。
デザイナーの田口さん。手にしているのは、ノベルティとして制作したピッグスキン製の一輪花。
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田口さんはもともと、趣味で布のコサージュを作っていた。ある日、コサージュ用のパーツを仕入れに出かけた浅草橋の手芸用品の問屋で、目に留まったのがピッグスキンの端切れだった。靴の内側に用いられる素材というイメージがあるが、実際に手にしてみると見た目よりも柔らかくしなやか。試しにピッグスキンでコサージュを作ってみると、布と違って端の処理が不要で、切りっぱなしの仕上がりも美しい。想像以上に加工がしやすく驚いたという。調べると、ピッグスキンは食肉の副産物であり、そのほとんどが東京都墨田区でつくられる地場の素材。そして日本国内で自給できる唯一の革素材であることがわかった。そうした背景も含め、「ストーリーのあるものづくり」を志していた田口さんにぴったりの素材だった。
左が「Selieu」の素材の主役であるピッグスキン。21色のカラーバリエーションに加え、カラーオーダーも可能。右奥のプラスチックケースに収められた抜き型を使って、右手前のシャーレ内にあるようなパーツを制作する。
小さなブーケのような「Selieu」のジュエリーは、いくつもの工程を経て生み出される。まずはピッグスキンから、近隣の金型工場で作ってもらったオリジナルの抜き型でパーツを抜く。その後、独自に開発した技術を駆使し、ジュエリーとしての強度を出すための成形や加工、長く愛用してもらうための色止め・防水などいくつものプロセスを経て、全て手作業で一つ一つのパーツが生み出される。完成したパーツに天然石やパールをあしらい、チェーンや金具を取り付けたら、唯一無二のピッグスキンのジュエリーのできあがりだ。
ピッグスキンで形作られた花と天然石を組み合わせて作られるジュエリー。
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ピッグスキンの軽さを生かしたつけ心地へのこだわりから、幅広い年代に支持されている「Selieu」のジュエリー。初めはピアスを中心に展開していたが、現在ではネックレス、リング、イヤリング、マルチチャームと、さまざまなアイテムがラインナップされている。人気の定番はサイズフリーのチェーンリング。フープピアスやネックレスチェーンに付けて、マルチチャームとしても楽しめるアイテムだ。
「マルチチャームのアイデアは、お客さまとの対話からヒントを得たもの。ピッグスキンのことや革のサステナビリティについて知っていただきたくて、店頭での対話だけでなく、ポップアップイベントやワークショップを開催してきました。そうした出会いから新しいアイデアが生まれることがあり、コミュニケーションの大切さを実感しています」
ジュエリーのモチーフは、田口さんの身の回りにある自然。公園や近所のフラワーショップで目にした花に着想を得てデザインしている。
防水加工を行っているので汚れがつきにくく、日々の手入れも簡単。気になる部分を革用クリーナーで拭きあげるだけで十分と田口さんは語る。
「財布やバッグといった革小物なら経年変化もさまになりますが、ジュエリーに関してはきれいな状態を保つことが大切です。定期的にお手入れをしていただくことで愛着も深まります。パーツ交換などのメンテンナンスもお受けしているので、長く愛用していただければと思います」
オーダーメイドに対応しているので、ウェディングなど特別な日を彩るジュエリーとしての需要も多く、近年は海外からの問い合わせも増えているという。メイド・イン・トウキョウのジュエリーとして、ピッグスキンというサステナブルな素材の魅力を広く国内外に発信していく。
* 日本タンナーズ協会公式ウェブサイト「革きゅん」より転載
photography: Midori Yamashita editing & text: Ryoko Kuraishi