Kawakyun クリエイティブな刺激に満ちた、千賀健永のアトリエに潜入!
Fashion 2025.02.21
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Kis-My-Ft2の千賀健永さんが手がけるオリジナルローファー制作も、いよいよ終盤。千賀さんのプライベートアトリエにて、自ら縫製を手がける様子をレポート!
デザイン発案から始まり、革の選定やサンプル制作に立ち会ってきた千賀健永さん。靴職人やタンナー(製革業者)との出会いを経て、千賀さんによるオリジナルローファーの完成も目前!スニーカー好きが高じて、自らの手で靴づくりをスタートさせた千賀さんは、今回ローファーの縫製の一部を手がけることに。その場所は、アーティストとしての活動にも注目が集まる千賀さん自身のアトリエ。120号という大型の絵画も手がけるとあって、2022年からこのアトリエを構えている。
「アトリエは自分の好きなことや、求めているものを形にできる場所。僕の趣味は"ものづくり"だから、生きていて楽しいなって思える場所ですね」
千賀さんの"好き"が詰まったアトリエは、迫力ある絵画や、オリジナリティに満ちたスニーカーづくりの拠点。今回、千賀さんはここで、自らデザインしたローファー制作に向き合う。
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唯一無二のクリエイティブが生まれる場所。
「自分の家だと、なかなか発想のスイッチみたいなものが入らないので、制作に没頭できるスペースをつくろうと思ってアトリエを構えました。この場所ができてからは、空いている時間はずっとここで作業しています。最長で3日間描き続けたこともあるし、仕事の合間の数時間に、塗り残したところを仕上げに来たこともある。制作を開始すると感情の管理が難しくて、急に湧き出てくるアイデアをすぐに形にしたいと思うから、発想のスイッチが入っている時は、ずっとここにいようって思うんです」
たくさんの絵の具や太さの異なる絵筆、使いかけのパレット、ずらりと並ぶ制作途中の絵画の数々。コンクリート造りの無機質な空間に、まるで生きているように生命力にあふれた色とりどりの道具や作品たちが温もりを添えている。絵画やフィギュア制作の道具だけでなく、アトリエには靴制作に欠かせない、立体的に縫うことのできるふたつのミシンも置かれている。
「スニーカーのリメイクのように、厚みのある素材を縫う場合は八方ミシン。革だけを縫う場合はポストミシンを使います。革は高級感を出せるので、スニーカーづくりによく用いています」
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靴づくりを支えてくれた、師匠との出会い。
千賀さんが靴づくりを始めたきっかけは、スニーカーにはまったことだった。「カッコいい!」という憧れから、次第にリメイクものにも出合い、無限に広がるデザインに魅了されていった。
「いつか、自分でつくってみたい」という気持ちが高まっていたときに出会ったのが、靴職人の廣瀬瞬さん。スニーカーの修理やカスタムに特化した「リクチュール(RECOUTURE)」を主宰し、ワークショップも開催する。見た目のカッコよさと歩きやすさ、お気に入りの靴をいつまでも大切に履くことに価値を置く廣瀬さんの作品は、国内外のスニーカー好きから大きな注目を集めている。
「最初は、お客さんとして廣瀬さんに制作をお願いしました。彼の仕事を目の当たりにして、お店で働かせてもらえませんか?弟子入りできませんか?って聞いたんです(笑)。ミシンに触ったことのない僕を快く迎え入れてくれて、靴づくりを一から丁寧に教えてくださったんです。個展用のオリジナルスニーカーをつくる時も、一緒に浅草の革問屋さんで革を選んで、廣瀬さんは隣でパリコレ用の靴を制作しながら、僕の靴づくりにも寄り添ってくれて。廣瀬さんにお世話になったからこそ、靴づくりに向き合えるいまの僕があるという感じです」と千賀さん。
「千賀さんはストイックで、12時間くらい作業し続けたりしていました。こんなに有名な方に靴づくりを教えてほしいと言われた時、正直に言うと、数日で飽きちゃうだろうなと思ったんです。でも本当に夢中になって、こんなにも靴に愛情注いでくれて、自分のアトリエまで構えて......本当に驚きました。靴の制作に興味をもってくれたことが、僕は本当にうれしいんです」と廣瀬さんも感慨深そうに語る。
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職人の眼差しで縫い上げる、世界にたったひとつの革靴。
千賀さんがデザインしたローファーの甲の部分には、あるモチーフが描かれている。クラシカルなフォルムのローファーを、モダンアートのような佇まいへと昇華させるキーデザインだ。千賀さん自身が、色と質感の異なるレザーを縫製していく箇所でもある。
「僕のアート作品のテイストは丸みを帯びているので、リンクさせたくて、十字架をデフォルメしたデザインを思いつきました。ローファーの制作は初めてですが、経験したことのない細さで苦戦しました」
ミシンに向かい、ミリ単位のラインに沿って針を進めていく千賀さん。その真剣な眼差しが、これまで千賀さんの出会ってきた職人たちの瞳と重なる。
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スニーカーづくりを学ぶ過程で、靴専用ミシンの使い方などノウハウを一から教えてくれた廣瀬さんをはじめ、ローファーのパーツを縫うという初めての経験を支えるのは、多くの職人からもらった知識と、彼らのものづくりに向き合う姿勢だと教えてくれた千賀さん。今回のプロジェクトを通して出会った名古屋のシューズブランド、ズコット(ZUCCOTTO)のパタンナー加藤淳さんや、革をつくる姫路のタンナー、イサム製革の中島一雄さん、隆満さん親子との対話が蘇ってくる。
「靴づくりは、本当に忍耐力のいる作業の繰り返し。少しずつ完成に近づいていくというワクワク感が、つくり手としていちばん楽しみな部分です。今回はいろいろな分野のスペシャリストが関わっていて、僕の要望に対して皆が100%を超えるもので応えてくれている。そんな自分だけの力では生まれない、職人同士の化学反応みたいなものを実感しました。世界にひとつだけのいいものをつくりたいという想いと、革を縫う時の責任感みたいなものは、すごく強くなったと思います」
革に関わる職人たちの想いも乗せて、千賀さんのオリジナルローファーが次回、いよいよ完成する。
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1991年生まれ、愛知県出身。Kis-My-Ft2のメンバー。2011年、シングル「Everybody Go」でCDデビュー。23年、東京・表参道「スペース・オー」で初の個展『FiNGAiSM』を開催。その後、同展は台北へ巡回。24年には原宿と名古屋で『FiNGAiSM』展を開催、新作を披露したほか、韓国でのグループ展にも参加。MBS系ドラマ「愛人転生-サレ妻は死んだ後に復讐する-」(24年)ではダブル主演を務めた。
シャツジャケット、パンツ/ともにdisemBySiiK(SiiKデザイン事務所)
ほかスタイリスト私物
問い合わせ先:
SiiKデザイン事務所
080-3523-1183
*日本タンナーズ協会公式ウェブサイト「革きゅん」より転載
photography: Sayuki Inoue director: Mitsuo Abe director of photography: Keigan Yako, Shota Kai styling: Kei Shibata hair & makeup: Yuriko Tanzawa text: Miki Suka collaboration: Isamu Seikaku, ZUCCOTTO