ティモシー・シャラメが纏った約380万円のジャケットが話題に。
Fashion 2025.03.25
映画『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』でボブ・ディランを演じるために、29歳の俳優が驚くべき額を投じた。

この映画はティモシー・シャラメにぴったりの役だ。『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』でボブ・ディランを完璧に演じるため、彼は従来のリハーサルだけにとどまらず、アメリカ人シンガーソングライター、ボブ・ディランの衣装スタイルにも深く影響を受け、それを徹底的に取り入れた。そのこだわりは撮影を終えた後も続き、最近ではディラン風のファッションを公の場で何度も披露している。そして、6日前、カイリー・ジェンナーの彼氏としても知られるティモシー・シャラメは、映画『ハーツ・オブ・ファイア』の中で、ディランが2016年のノーベル文学賞を受賞時に着用していたパッチワークのジャケットを身に纏った写真をInstagramに投稿した。
知られざる買い手
すべての始まりは、ジュリアンズ・オークションズが主催したオークション「Celebrating Bob Dylan: The Aronowitz Archive, T Bone Burnett & More」だ。この日、フランス系アメリカ人のティモシー・シャラメは、ひそかにロット番号55を落札。手作業で装飾されたリーバイスのジージャンで、カラフルな布と多数のパッチがあしらわれた歴史的な一着だった。彼がこのジャケットに支払った金額は、なんと25400ドル(約380万円)。買い手の正体は長らく不明だったが、ティモシーが自ら写真を公開し、映画のキャストやボブ・ディラン本人に感謝のメッセージを添えて明かした。
"メソッドドレッシング"というこだわり
ティモシー・シャラメが自らの出演作にちなんだファッションを取り入れるのは、これが初めてではない。例えば、映画『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』のロンドンでの試写会では、ボブ・ディランの自転車好きにちなんで、マイクロモビリティ「Lime(ライム)」に乗って登場。また、別の場面では、ニット帽をかぶり、髪を金髪に染め、グレーのマフラーとチェック柄のシャツを着て、まるで『天国への扉』を歌うディランの姿を再現した。このスタイルは、俳優が自分の演じるキャラクターのファッションをレッドカーペットや公の場で取り入れる「メソッドドレッシング」と呼ばれるトレンドの一環であり、ティモシー・シャラメはしばしば役柄の影響を受けたスタイルを披露している。
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From madameFIGARO.fr
text: Anaïs Larcher (madame.lefigaro.fr) translation: Hanae Yamaguchi