好きだなあ、サラ・バートン! そして、身体表現と衣装について考える日。【編集部の2025年秋冬コレクション日記パリ編】

Fashion 2025.04.10

ファッションウィークをフィガロジャポンエディターが綴る短期連載。 編集長 森田聖美のパリコレクション日記もついに4日目。

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サラ・バートンになって初のジバンシィは見事なほどに美麗で堪能しました。ユベール・ド・ジバンシィの時代にもオマージュを捧げつつ、とてもフェミニニティあふれる視点でそれらをデザインに落とし込んでいます。

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クチュールのボウをデザインアクセントにしたり、丸みをおびたジャケットの袖のフォルム、そして、アートピースと呼べそうな化粧コンパクトをアタッチしたトップなど。ベッティナブラウスと名付けられたシャツもユベール時代にいた女性の名前からとったものだそう。

Givenchy

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【編集長 森田聖美が選ぶジバンシィのベストルック】#29

今日のベストルックはまさにこの化粧コンパクトのルック。ユベール時代、目の前でコンパクトが床に落ち、その際に化粧パフなどが散らばったその瞬間からインスパイアされた、というのもぐっときました。

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トム ブラウンのショールームにおじゃましました。刺繍やスワロフスキーのクリスタルをアタッチしたウイットに富みつつリュクスなディテール。布をたっぷりとったクチュール風のルック。

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エッフェル塔が窓から見えるオフィスに、こんな可愛いキャバリエわん子も訪れていました。話は逸れますが、友人が洋画の買い付けをしているのですが、海外では億単位の映画作品の交渉をカンヌ国際映画祭などでしている時でも、犬や子どもがその商談の場にいることがしばしばだそうです。日本の社会にない寛容さですよね! 

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ヴァンドーム広場近くのブルガリの展示会ではバッグの新作をチェック。新作クラッチは持ち手に手を通すとバングルをしているかのように見えてデザインの工夫が素敵。色彩の豊かさに惹かれる私個人としては、ブルガリのジュエリーは大好き。本当にカラーストーンの美しさを大胆に表現していて、フランスとイタリアのジュエリーのデザインは異なる魅力がある、といつも感じます。

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イッセイ ミヤケはルーヴル地下のカルーセルで行われました。ずっと以前、90年代や2000年代に訪れたパリファッションウィークでは半数くらいがこの場所で行われ、移動が少なくてラクだった気がします。この場所をとても懐かしく感じました。ステラ マッカートニーしかりショー開始前のダンス、というのが今回イッセイでも。動き変化する、布を重ねれば異なる表現が生まれる、というのはイッセイ ミヤケの哲学でもあると思いますが、それが身体表現で見られるのはおもしろかった。個人的にはショッピングバッグのルックがカラフルで好みです。

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昨年来日し、キュートな笑顔で大人気だったデザイナー、ハリス・リードによるニナリッチは秋冬シーズンのせいか??? ぐっと大人っぽいムード。ドットは健在ですが、リボンの使い方もボディに沿うような柔らかなフォルムになるよう作られていて、レースやファーを多用した構成。夜のカフェでランデヴーするような演出でムーディ。

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ケンゾーはインビテーションにウサギのぬいぐるみが!(告白しますが実はぬいぐるみ好きです......)。ブルーとピンクがあったそうですが、私の子になってくれたのはブルーでした。

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パンツのシルエットがリラクシングかつサテンやシフォンで愛らしいのと、部屋着風のアイテムも多くて、肩の力が抜けててよいなーと感じました。でも、「大人の制服」としてヘビロテしそうなジャケットは着やすくかっちりしている。(でも纏った時の心地はよさそう)ウサギに気を取られてしまいますが、実はユースフルだと思いました。

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今日のラストはヨウジヤマモト。歌謡曲演出祭りは前回から続いていますが、今回はボーカルも! また、ラストにおいて脱ぐこと着ること、合わせること、というファッションの変化と進化をメッセージするようなシーンがあって、ユニークでした。

これからホテルに戻ってパソコンに向かって校了作業です。レトルトのカレーが夜ごはん......しくしく......


フィガロジャポンインスタグラムでは、フィガロジャポンエディターがロンドン、ミラノ、パリのファッションコレクションの様子を日記でリポート。合わせてチェックして!

photography: Spotlight

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