ロマンティックな花モチーフが魅了する、デルヴォーの新作バッグ。
Fashion 2025.04.25
デルヴォーは魅力的で現代的な独自のツイストを添えながら、アール・ヌーヴォーのエッセンスを再構築するエクスクルーシブなコレクションとなる新作「ランゲージ オブ ネイチャー」を発表。

アール・ヌーヴォーは、1860年頃にイギリスで発祥したアーツ・アンド・クラフツ運動にルーツがある。職人技やクラフツマンシップの再評価をとくに強調し、印象的でありながら実用的な作品の制作へと続いた。デルヴォーの本拠地であるベルギーのヘントに1861年に生まれた建築家/デザイナーのヴィクトール・オルタは、アール・ヌーヴォーの誕生に大きく貢献した人物であり、今日私たちが知るベルギーの文化に強い形跡を残している。彼の主な作品には、ブリュッセル中央駅やブリュッセル芸術センターなどがあり、彼の素晴らしいレガシーにより、ブリュッセルは壮観なアール・ヌーヴォーを求めて訪れるべき重要な都市に数えられている。だからデルヴォーが、本コレクションでアール・ヌーヴォーに着目するのは自然な流れなのだ。

直線を避け、詩的なモチーフを探索する「ランゲージ オブ ネイチャー」コレクションは、繊細で大胆なデザインへのアプローチを明らかにしながら、ロマンティックで自信に満ちた女性らしさを讃える。このコレクションでは、チューリップ、デイジー、アイリスなどのアール・ヌーヴォーを象徴する花々が存在感を放ち、コレクション全体に田園的な印象をもたらす。「ブリヨン」のハンドルにはレザーのチューリップが巻きつき、「タンペート」にはスパンコールとビーズの刺繍で作られたデイジーがあしらわれ、そのほかホワイトカラーのアイリスが繊細なミントカラーの「パン ミニ バケット」など、どれもデルヴォーの熟練した技術が詰まっている。
表情豊かに、インスピレーションを掻き立てる「ランゲージ オブ ネイチャー」には誰もが魅了されるはず。



text: Natsuko Kadokura