ジェーン・バーキンが持っていた「最初のバーキン」のバッグ、オークションでの記録的な金額とは?
Fashion 2025.07.13
世界一有名なハンドバッグが、2025年7月10日のサザビーズのオークションにかけられ、史上最高額で落札された。
「オータクロア」をベースにデザインされたエルメスのバーキン・バッグ第1号。photography: Edward Berthelot / Getty Images
実業家ジャン=ルイ・デュマとジェーン・バーキンが1984年に飛行機内で出会ったことがきっかけで誕生したエルメスのバーキン・バッグ。その第1号である「オリジナル・バーキン」が2025年7月10日、パリでサザビーズのオークションにかけられ、700万ユーロの高値で落札された。これはハンドバッグとして史上最高額となる。
究極のラグジュアリーの象徴として
Instagram@stylenotcomによると、落札は13分33秒で成立した。落札者は日本のコレクターとのこと。ちなみに落札額が700万ユーロだと、税金を含めた実際の支払額は860万ユーロ以上となるはずだ。なお、落札開始価格は100万ユーロに設定されていた。ハンドバッグがこれほど高額で落札されたことはかつてない。
購入者の正体が明らかになるまで、SNSでは多くの憶測が飛び交った。ローレン・サンチェスではと言う人が多かった。最近ジェフ・ベゾスと結婚した元テレビジャーナリストはラグジュアリー好きで知られている。キム・カーダシアンだろうと考える人も多かった。すでにバーキンの膨大なコレクションを所有し、2024年にはクロコのモデルを7万ドルで転売したこともあるからだ。だが実際はそのどちらでもなかった。
このオークションはすでに歴史に名を刻んだ。「オリジナル・バーキン」は昨年10月、パリのフォーブール・サントノレ通りに移転したばかりのサザビーズ本社で、厳重な警備のもと展示されていた。このバッグは、多くの女性やファッション愛好家にとって長年「究極の理想」であり続けてきた。実用的でミニマル、なのにとてもフェミニンなバッグはジェーン・バーキン同様、言葉では言い表せない魅力を持つがゆえに世界中の憧れとなり、ポップカルチャーの象徴ともなった。
シャルロット・ゲンズブールの母であるジェーン・バーキンが10年間愛用したこのバッグは、2000年5月にパリのヴィンテージ専門店「レ・トロワ・マルシュ」のオーナー、キャサリン・Bに売却され、2025年7月10日、誕生から40年以上を経て、究極のラグジュアリーの象徴となった。
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text : Augustin Bougro (madame.lefigaro.fr)