あり?なし? トレンドのスマホストラップについて激論。
Fashion 2025.08.01
いまや多くの人がスマホにストラップをつけて歩いている。観光地やビーチのみならず、仕事中も愛用する人は増加中。だがそれが果たしていいのか悪いのか、フランスの女性誌「マダム・フィガロ」の編集部内でも意見が分かれるようだ。
ストラップのついたスマホは街なかでも見かける。photography: Streetstyleshooters / Getty Images
最初は観光地やイベント会場、ビーチなどで見かける程度だった。だが徐々に街なかでもスマホにストラップをつけている人が増え、いまや必需品と考える人も多い。ビジューやビーズ、布を編み込んだものや太めロープなどストラップの素材は様々。誰もがミニチュアのイット・バッグのように肩から、あるいは首からスマホをぶら下げている。このトレンドをどう見るべきか、2人の女性編集者が賛成、反対の立場からそれぞれ意見を述べた。
賛成派のエルヴィル・アンプタズ(ファッション担当チーフ)の意見
「もう2年前からストラップを愛用しています。これがあればバッグなしでも大丈夫。スマホには私の全てが詰まっていますから。ストラップがあればずっと手に持っていなくてもいいし、探し回ることもありません。実用的な上に、これはひとつのアクセサリーです。カラフルなものやビーズタイプ、愉快なものなどストラップは幾つも持っていて、洋服とコーディネートしています。子どもの頃を思い出すというか、夏の間ジャラジャラつけていたカラフルなブレスレットをほうふつとさせてくれるので、楽しいですね。安価だし気軽にお遊びでつけるものなのです」
反対派のエマ・マルタン(ファッションジャーナリスト)の意見
「個人的にはスマホのストラップというものに、日用品をなにがなんでもおしゃれなアクセサリーに仕立てたいという現代の執念のようなものを感じます。便利でおしゃれだし、忙しい女性の必需品のように扱われることが多いですが、実際には無駄な買い物のように感じます。邪魔でしかないことも多いです。自由に動けるというのがメリットのようですが、iPhoneが腰にぶつかるし、ストラップとイヤホンのコードがからまったりと、ルーヴル美術館にやってきた観光客気分です。しかもプラスチックのラメや蛍光カラービーズ、手作り感満載のチェーンなど、見た目もこのうえなくチープ。自分が一番引っかかるのは、このアイテムが我々とスマホの関係性を如実に物語っていることです。自分の一部のように朝から晩まで首にぶらさげておくほど我々はスマホに依存していているのでしょうか。私自身はスマホの画面を眺める時間がもう十分長いと感じており、ペンダントのようにぶらさげるのは一線を大きく越える行為だと思っています」
From madameFIGARO.fr
text: Elvire Emptaz & Emma Martin (madame.lefigaro.fr)