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［前編］アップル新製品発表会レポート
まさかのエルメス・バージョンApple Watch登場......これは欲しい！
Fashion 2015.09.11
毎年恒例、アップル社の新製品発表会が、2015年9月9日10時（サンフランシスコ現地時間）に開催されました。アップル社はiPhoneやMacといったITテクノロジー企業ですから、これまで発表会に参加していたのはテック系（IT系）ジャーナリストやニュースメディアなのでした。ところが前回2014年から、私たちのようなファッション誌、ライフスタイル系メディアも呼ばれするように。それはひとえにApple Watchの存在があるからこそ、でしょう。
そんなApple Watchの新モデルとして、今回はApple Watch SportにiPhone 6s/iPhone 6s Plusに合わせた色味の華やかなやローズゴールドが追加され、絶妙な色味を揃えた新しいバンドの数々が登場！ そしてとっておきのサプライズ、今回の主役はエルメス・バージョンの発表でした。
これは「Apple Watch Sport」と「Apple Watch」、「Apple Watch Edition」の3つのコレクションラインに「Apple Watch Hermès」として新たに加わるもので、美しく磨かれたステンレススチールのケースに、おなじみ手縫いのクラシックなレザーブレスレットを組み合わせたもの。アイコニックな二重巻きの「ドゥブルトゥール」、クラシックな馬具の留め金を思わせる「シンプルトゥール」、マッシブな馬具のストラップからインスパイアされた「カフ」の3種類がラインナップ。
さて、編集長がインスタグラムでポストした「Apple Watch Hermès」の写真を見て、これが単なるアップルウォッチにエルメスのレザーストラップを組み合わせたただけではないことに気がついてしまいました。というのも、文字盤にエルメスのブランドロゴと専用デザインが施されているのです。それも「クリッパー」「ケープコッド」「エスパス」といった歴代エルメスの時計のマスターピースたちの文字盤からインスパイアされたデザイン！
38mmケースの「ドゥブルトゥール」はフォーヴ色のヴォー・バレニア、ブルー・ジーン、カピュシーヌ、エタン色のヴォー・スウィフトの全4色で￥158,000（税別）。「シンプルトゥール」は38mmケースでフォーヴ色のヴォー・バレニア、黒のボックスカーフ、カピュシーヌ色のヴォー・スウィフトの全3色で￥138,000（税別）。42mmケースはフォーヴ色のヴォー・バレニア、黒のボックスカーフの全2色で￥158,000（税別）。「カフ」は42mmケースでフォーヴ色のヴォー・バレニアのみで￥188,000（税別）。すべてケース背面にはHERMÈSの刻印が。
実はアップルウォッチって、10種類のデフォルトの文字盤があり、日付の有無や、針の形、色などは好みでカスタマイズ（組み合わせの数はなんと100万通り！）できましたが、iPhoneの待ち受け画面やパソコンの壁紙のように自分の好きな画像や文字盤を表示することはできませんでした。なぜなら文字盤は、時計の佇まいを決めてしまうから。ケースと文字盤を含めた正面からのデザインをフェイスというくらいですから、文字通り"時計の顔"なのです。私たちに置きかえると雑誌の表紙、サイトのTOP画面に値するフェイス。そのカスタマイズを許さなということは、アップルウォッチはあくまでも"アップルの時計"というポリシーなのでしょう。
そう考えると、このモデルにエルメスのロゴと文字盤が用意されているのは、とてもスペシャルなことと言えそうです。結果として、エルメスの文字盤デザインと、ストラップ（おまけに箱もエルメス！）が相乗し、この「アップルウォッチ エルメス」は、どこから見ても触れても疑いようのない"エルメスの時計"になっていました。ケースのデザイン自体はこれまでのアップルウォッチと同じなのに......さすがとしかいいようがありません！！
エルメスはいうまでもなく、馬具というヘリテージを起点にしたライフスタイルブランドですし、アップルもまた単なるITブランドではなく、そこに軸足をおいたライフスタイルブランドです。それぞれの分野のトップが手に手をとりあった今回の「Apple Watch Hermès」は、ITテクノロジーとクラシックが融合した新しい時代のラグジュアリーの形が現れたことを実感させてくれます。
後編では、既存のアップルウォッチほか、新色＆新機能で話題のiPhone6s、iPhone 6s Plusほか、注目のトピックをお届けします！ 乞うご期待。
texte：TORU MORI
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