COLLECTION

2021/22 Autumn & Winter

Brand

Celine

セリーヌ

セリーヌはクチュールアイテムを日常着と着こなして。

パリから南東へ約50km離れた郊外に、フランス式庭園が生まれたヴォー・ル・ヴィコント城がある。かのベルサイユ宮殿の庭園を設計した17世紀の造園家アンドレ・ル・ノートルが、噴水や彫刻をシンメトリーにデザインした由緒ある城内の庭をランウェイに、セリーヌはコレクション「PARADE(パラード)」を発表した。
ブランドのルーツでもある、上品なブルジョワルックに英国のアウトドアワードローブや90年代のグランジスタイルを自由にミックス。ハンティングジャケットにはスパンコール刺繍のスリップドレスを。デニムジャケットにはムートンベストを重ねて、E-BOY風のレイヤードシルエットも登場。輝きを放つのは手仕事を駆使したクチュールアイテム。「TEEN CRINO(ティーン クリノ)」とネーミングされた、大きく膨らんだクリノリンスカートは、スワロフスキーストーンやビーズの刺繍を施し、ボンバージャケットやパーカなど日常着とコーディネート。若い世代に向けて夢あふれるスタイルを提案した。
フィナーレは、ベースボールキャップを被りクリノリンで着飾った少女が、遠くの夜空に打ちあがった花火を見て涙する。フェアリーテール(おとぎ話)を表現したというコレクションは、現実を忘れる、服のファンタジーに満ちている。

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Photos:COURTESY OF CELINE, texte:MAKI SHIBATA

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