12人に聞いた、二面性の取り入れ方。 #01 セットアップに籐のパンプス、遊びや抜け感が鍵。

Fashion 2018.01.30

年齢や生き方もさまざまな、12名のファッショニスタたち。それぞれの哲学からうかがえる、秘められた二面性のヒントに迫る。デザイナーの大野京子にとっての二面性とは?

未知なる自分の一面は、セオリーを崩すことで生まれる。

大野京子
pelleq デザイナー

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目利きも納得の、丁寧な服づくりで話題を集めているペレックの大野さん。自身の容姿をコンサバ(保守的)だと捉える彼女は、スタイリングをあえて崩すことでアイデンティティを確立してきた人。「同系色に真逆の色をポンと挟んだり、薄着に重厚なレザーバッグを合わせたり。遊びや抜けを作ることで、安心感を得てきたところがあって。それが二面性につながっている部分はあるのかもしれません」。木蓮の花が散るペレックのセットアップには、レザーのネットバッグと履き古した籐のパンプスを。あえて土くさい小物を投入して、玄人的な妙を作り出した。「シューズはロンドンのマーケットで見つけたドリス ヴァン ノッテンのヴィンテージ。当時私はイーストエリアに住んでいたのですが、街も人もいい意味で適当で。完璧でないところにクールの本質が宿ることを、彼らに教わった気がします」。都会とエスニック、モダンとヴィンテージ。大野さんの二面性は、相反する要素が絡んで溶け合うことで、初めて結実する。

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都会的なワンピースには、ネパール産の原料を用いたパフュームを。大地を思わせる香りで洋服とのギャップを狙って。

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*『フィガロジャポン』2017年11月号より抜粋

photos : TETSUYA MAEHARA, texte : YURI TANAKA

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