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気になる「アップサイクル」、世界の最新事情。

特集

おしゃれ好きで感度の高い人ほど、エシカルな暮らしを求める時代。 なかでも急速に浸透しているアップサイクルという哲学に、シンパシーを感じる人も多いのでは?

サステイナブルなアプローチでいま注目といえば、不要なものを元の価値より高めて再利用するアップサイクルだろう。欧米ではすでに、衣・食・住・美のさまざまな分野で新しい試みが進んでいる。アップサイクルの生みの親であるアメリカでは、衣料ゴミを有効活用するためのプロジェクトがニューヨークで発足、ロサンゼルスでは野菜くずのレシピ本が発刊された。北欧デンマークでは、廃棄コンクリートや余剰木材を使った賃貸住宅が建てられ新聞のニュースに。エシカルブランドが急増中のパリではコーヒー殻からコスメが生まれ、アムステルダムではファッションのサステナビリティを考察する美術館でアップサイクルプロダクトが展示されている。

日本でも、気付けばそうしたアイテムがおしゃれなセレクトショップで見られるようになった。これまでエコプロダクトというと、そのマインドや生産背景にプライオリティが置かれていたが、いまではデザイン性も兼ね備えたものが主流だ。もはや感度の高いクリエイターの間では、アップサイクルによるものづくりが一種のステータスにさえなっている。しかしその先をいくのが、あえてそのことを謳わないスタンス。LVMHプライズを受賞したマリーン・セルは、デビューコレクションの約50%をヴィンテージファブリックで作り上げたが、「エコブランドのレッテルを張らないで」とコメント。「アップサイクルなんて当たり前」という彼女の考えこそが、新しいラグジュアリーの在り方であり、それらを自然に取り入れることが、いまの私たちが心惹かれる“素敵な暮らし”なのだ。

NEW YORK|衣料ゴミで創るファッションの未来。

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衛生局に勤めていた女性が、産業廃棄生地を再販売する非営利団体ファブスクラップを創設。150以上のデザイナーから生地提供を受けているほか、市と提携を結ぶなど、始動2年未満で大躍進。同活動は、若手デザイナーや学生たちに安価な材料とインスピレーションを与え、未来の才能を育てる手助けをしている。https://fabscrap.org

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LOS ANGELES|野菜くずだってごちそうに。

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料理のプロが運営する人気サイトFood52.com。そこで野菜くず料理コラムを担当したリンジー・ジーン・ ハードによるレシピ本が大評判。カボチャのワタや種はスコーンに、青菜やハーブの茎は中近東風ディップに。塩や砂糖も野菜や果物の皮くずで味付けして旨味を出すなど、工夫の利いた80のレシピを掲載。

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『Cooking with Scraps』19.95ドル(米ウーマン・パブリッシング刊)

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AMSTERDAM|サステイナブルなモード美術館。

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サステイナブルな未来のファッションを考察する美術館。テーマに沿って有名ブランドのエコプロジェクト商品を展示販売するコーナー(上)は、3カ月に一度入れ替え。現在のテーマは「水」。廃棄食物から生まれたテキスタイルや有機素材のバッグなど、アップサイクルな試みや新素材も紹介(下)。

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Fashion for Good/ファッション・フォー・グッド
Rokin 102, 1012 KZ Amsterdam
tel:31・20・261・9680
開)12時〜19時(月) 11時〜19時(火、水、金) 11時〜21時(木) 10時〜18時(土) 12時〜18時(日) 無休
入場無料
https://fashionforgood.com

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PARIS|コーヒーカスで、美肌に変身?

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蓋を開けるとカフェの薫香にうっとり。パリ11区のカフェと提携した独自のルートで、コーヒー抽出後のカスをアップサイクル。ナチュラルなボディゴマージュは、プレスクリプション・ラブのベストセラー。ココナッツオイルとヒマワリオイル、きび砂糖配合で、なめらかなしっとり肌に。カフェのトニック効果でセルライト対策にも。

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150mℓ 24ユーロ www.prescriptionlab.com

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DENMARK|廃棄用建材から生まれた、デザイナーズハウス。

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コペンハーゲンで再生建築プロジェクトを手がけるレンダガー・グループが、20棟の賃貸向けタウンハウスを竣工。外装は地下鉄建設工事からの廃棄コンクリート、窓枠や床には余剰木材を使っている。室内の仕切りが少ないので、住宅以外にレンタルオフィスや工房としても利用できる。

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Upcycle Studios/アップサイクル・スタジオ
Robert Jacobsens Vej 44M, København S
賃料:1棟 22,000Dクローネ/月
間取り・広さ:3階建て・6部屋、170m²〜
https://lendager.com/en/architecture/upcycle-studios-en

※1ドル=約108円、1ユーロ=約124円、1Dクローネ=約17円(2019年3月現在)

※『フィガロジャポン』2019年3月号より抜粋

réalisation : KIYOMI YUI (FROG / AMSTERDAM), CHIEKO TOMITA (DENMARK), CHINAMI INAISHI (LOS ANGELES), JUNKO TAKAKU (NEW YORK), MASAE TAKATA (PARIS OFFICE / PARIS)

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