コレクション発、アクセサリーのトレンドをチェック。
Fashion 2019.03.20
パンク・カルチャー、ネオ・ブルジョワジー、超ロングイヤリング……ニューヨーク、ロンドン、ミラノ、パリで開催された2019-20年秋冬のコレクションから、アクセサリーのトレンドをピックアップ。
アレキサンダー・マックイーンがパリコレで発表したイヤーカフは、大きな注目を浴びた。photo:Imaxtree
【超ロングイヤリング】
ロエベ(左)とロック(右)の2019-20年秋冬コレクションより。photos:Imaxtree
ロックのXXLサイズの超ロングチェーン。マリーン セルのスカーフ付きイヤリング。プラバル グルンはジプセットスタイルのパールのイヤリング、ロエベはラインストーンのウルトラスリム&ロング。プレシャスなディテールを極端な形で表現して、新しいバランスを追求したアクセサリーだ。
---fadeinpager---
【反逆性】
反逆のトレンド。アレキサンダー・マックイーン(左)とグッチ(右)の2019-20年秋冬コレクションより。photos:Imaxtree
パンクの風が吹いた今シーズン。ランウェイにはこのアンダーグラウンド文化を象徴するアイテムがあふれた。グッチ、マルケス アルメイダは鋲付きの首輪チョーカー。マリーン セル、マルニはチェーンをボディに巻いて。ジュンヤ ワタナベ、アレキサンダー・マックイーンでは黒のチョーカー。ディオールのショーには、ピアスを着け目元を黒く塗ったモデルがヴェールを被って登場した。
---fadeinpager---
【大ぶりのチェーン】
チェーンネックレス。JWアンダーソン(左)とシャネル(右)の2019-20年秋冬コレクションより。photos:Imaxtree
すでに狙っている人もいるのでは? セレブリティたちがよく身に着けているインダストリアルなチェーンは、注目度の高いメゾンのショーでは数シーズン前から見かけたが、今シーズンはキングサイズが登場。さながら女戦士といった趣だ。来シーズンはチェーンで身を固め、冬に立ち向かおう。JWアンダーソンやシャネルでは大ぶりのステートメントジュエリーに。バルマンのショーに登場したチェーンのヘッドバンドも、チェックしておきたいアイテムだ。
---fadeinpager---
【アシンメトリー】
アシンメトリックなデザインのイヤリング。ジバンシィ(左)とジャクムス(右)の2019-20年秋冬コレクションより。photos:Imaxtree
ディオール、ジバンシィ、ロエベは、対照的なデザインのミックス&マッチを提案。これからはふたつのスタイルで迷っても、どちらか一方だけを選ばなくてすむし、毎日新しい組み合わせを楽しむこともできるというわけ。
---fadeinpager---
【ネオ・ブルジョワジー】
セリーヌ(左)とディオール(右)の2019-20年秋冬コレクションより。photos:Imaxtree
首に巻いたスカーフ、膝丈のキュロットスカート、完璧な仕立てのジャケットにケープ、パイロットサングラスで隠した目元……エディ・スリマンはセリーヌのショーで、今シーズンの雰囲気を端的に表現した。70年代のエッセンスをアクセントにしたお嬢様スタイルには、パリの高級住宅街に住むパリジェンヌの魅惑的なオーラが漂う。ジュエリーでは、ヴィヴィアン・ウエストウッドやディオールでパールが主役の座を占めた。ダイヤモンドをふんだんにあしらったクラシックなデザインのシャンデリア・イヤリングに、今シーズンは巨大なクリスタル(バレンシアガ)、服と一体化したトロンプルイユ・アクセサリー(パコ ラバンヌ、ロエベ)など、バロックな趣を加えたものが目立った。
---fadeinpager---
【ジプセット風クレオール】
エトロ(左)とイザベル マラン(右)の2019-20年秋冬コレクションより。photos:Imaxtree
アナ コーリ、シャルロットシェネといったブランドが先鞭をつけた、構築的なデザインのイヤーカフが流行中。それに追随する形で、今シーズンのショーでも凝ったデザインのイヤリングが多く見られた。パール、貝殻、房飾りなどをあしらった金のイヤリングなど、ヒッピー・シックな魅力を漂わせたがものが印象的だった。
---fadeinpager---
【絵葉書】
絵葉書風アクセサリー。バレンシアガ(左)とクロエ(右)の2019-20年秋冬コレクションより。photos:Imaxtree
バレンシアガはエッフェル塔をモチーフに。ジャクムスは、洗練された珊瑚や貝殻、南仏のアーモンドを樹脂に封じ込めたイヤリングを。太陽が降り注ぐビーチで貝殻を拾い集めた、子ども時代の夏のヴァカンスを懐かしむモチーフは、秋冬の寒さを乗り切るための特効薬かもしれない。
---fadeinpager---
【一点主義】
ルイ・ヴィトン(左)とパコ ラバンヌ(右)の2019-20年秋冬コレクションより。photos:Imaxtree
クレオール、ネオ・ピアッシング、ハリウッド風ラインストーンなどなど、どんなスタイルもあり。守るべきルールはひとつだけ。イヤリングを両耳に着けるという、ソワレのワンパターンなお約束と決別し、思い切ったアンバランスを試すこと。
---fadeinpager---
【イヤーカフ】
ランバン(左)とサカイ(右)の2019-20年秋冬コレクションより。photos:Imaxtree
ランバンのアーティスティックディレクター就任後、初のコレクションとなったブルーノ・シアレッリは、耳のカーブにフィットするように成形したクリップオンタイプのイヤーカフを提案した。サカイのショーでは、ボリュームを強調したコレクションのスタイルを反映した、イヤーカフタイプのイヤリングが提案された。デザインを担当したのは、才能あふれるジュエリーデザイナー、シャルロット・シェネ。
---fadeinpager---
【高貴な布】
ジャクムス(左)とシャネル(右)の2019-20年秋冬コレクションより。photos:Imaxtree
シャネルからは、ブランドのシンボルを縫いつけただけの繊細でエレガントなバンダナ。一方、ジャクムスははかない夏向きのカレをイヤリングにアレンジし、ウルトラモダンでミニマルなアクセサリーを実現した。冬のスタイルを完璧に仕上げるアクセサリーは、純白のクチュールテイストだ。
---fadeinpager---
【タッセル】
サンローラン(左)とクロエ(右)の2019-20年秋冬コレクションより。photos:Imaxtree
70年代スタイルが席巻した今シーズンのランウェイ。房付きのイヤリングはこのトレンドを決定づけたアイテムのひとつだ。クロエはトライバルなムード、サンローランはルル・ドゥ・ラ・ファレーズ全盛期にインスパイアされて。
texte:Anne-Sophie Mallard (madame.lefigaro.fr)