ファッション新時代のニューワード辞典/ 2021年春夏 膨らませるか絞るか、春のおしゃれディテール3選。
Fashion 2021.04.13
2021年春夏コレクションで見つけた、注目のディテールをピックアップ。
Balloon Silhouette
[ バルーンシルエット ]
風船みたいに希望がふくらむ、 パワフルなボリューム感。
コロナ禍で広がったネガティブなムードを吹き飛ばすように、 誇張されたバルーンシルエットが急増。服のアート性を表現したロエベは、コルセットの骨組みを捉え直し、ボリュームシルエットを提案。パトゥは、レイヤードと甘い色で作るパフィなドレススタイルを表現した。
Loewe
英国人アーティスト、アンセア・ハミルトンが壁紙としてデザインしたパターンをボリューミーなセットアップに。
Lanvin
可憐なパフスリーブはちょっぴりケープ風。レザーパンツでミニマルに着こなして。
Ulla Johnson
ミントブルーで甘くまとめたウラ ジョンソンのデイリーコーデ。
Simone Rocha
パフスリーブブラウスやバルーンスカート、パールを重ね、丸いシルエットを極める。
Alexander McQueen
袖とスカート部分をテクニカルなポリファイユ生地でビッグシルエットに仕上げ、 トレンチコートを刷新。
Patou
パトゥは、パリ・シテ島のアトリエでプレゼンテーション。服のファンタジーを表現したいと、ロマンティックなドレスが登場。
2枚重ねたブラウスとフェザー付きのパンツで華やかにドレスアップ。
Comme Des Garçons
凸凹のある異素材コーデで、テーマに掲げた“不協和音”を奏でる。
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Cinch & Pinch
[ 絞ってつまんで ]
着こなしが見違える、スタイリングテク。
パンデミックを経て、必要最小限のベーシックなワードローブが注目された今季は、新しいスタイリングが浮上。 ウエストを絞る(=Cinch)ベルト使いと、バッグなどを手でつまむ(=Pinch)テクニックがモダンなスタイルの鍵。
Louis Vuitton
ウエストを見せるクロップト丈と太ベルトでくびれを強調。
Chloé
フラワーパッチワークのトップを3色ベルトで引き締める。
Tod’s
トッズはミラノの邸宅でムービーを撮り下ろし。ノットモチーフの黒ベルトでリラックスコーデにアクセントを。
Prada
トレンチコートの襟を立て、前を手でつまむ。ミウッチャとラフによる新生プラダは、身を守るようなジェスチャーで定番アイテムをアップデートした。
Fendi
フェンディ家の思い出が着想源。 ビーズを編み込んだニットのがま口バッグに手を添えて、上品な佇まいに。
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Fishnet
[ フィッシュネット ]
モードな編み目で、おしゃれ感覚をキャッチ!
海から大地への循環をテーマに掲げたバーバリーや、窓から見える自然の景色をモチーフにしたフェンディがこぞってフィッシュネットを提案。海や空など、自然界からのインスピレーションを反映したカラーや打ち出しが今季らしい。
Burberry
ラインストーンが輝くネットを重ねて、人魚姫のように。©Courtesy of Burberry
Longchamp
コットンのネットバッグが人気の仏フィルト社とロンシャンがコラボ。©Julia Andreone
Acne Studios
アクネ ストゥディオズのテーマは「光と自己解放、自己再生」。シルバーのメッシュドレスの上から、ラフなカットのエプロン風トップをレイヤード。
Fendi
空の色をグラデーションで表したメッシュバッグが、夕陽のようなオレンジの靴とマッチ。
Dries Van Noten
黒×白のコントラストでメッシュを強調。青空背景のビジュアルが爽快。©Viviane Sassen
*「フィガロジャポン」2021年3月号より抜粋
texte : MAKI SHIBATA