ハイジュエリーの夢、儚く優雅に力強く「ディオール デリカ」が瞬く。
Jewelry 2024.01.31
ディオール ファイン ジュエリーのクリエイティブ ディレクターであるヴィクトワール・ドゥ・カステラーヌによる新しいハイジュエリーコレクション「ディオール デリカ」が、1月21日にパリで発表された。会場に選ばれたのは1639年にルイ13世の顧問が建てさせ、その後も複数の貴族たちが暮らしたという豪奢な個人邸宅。大きく重い扉に続く発表会場のエントランスにはクチュールドレスための白いトワルが展示されている。この演出、それは新作がオートクチュールのエスプリをジュエリーに再解釈したコレクションであることからだ。
「ディオール デリカ」の発表会場。photos:Mariko Omura
ヴィクトワール・ドゥ・カステラーヌのデザインスタジオのミニチュアの展示も。photo:Mariko Omura
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数点のユニークピースを含む合計79点からなるコレクション。その名称"デリカ"はデリケート(繊細)を意味する。繊細この上ないレースがデザインされたジュエリーにはメゾンの職人たちが駆使するサヴォワールフェールの粋がみられ、ハードなはずのゴールドと石が作り上げる表情は驚くほどのしなやかさを感じさせる。これは2022年1月に発表された服の縁飾りに用いるブレードをジュエリーに再解釈したコレクション「ガロン ディオール」と昨年の「ディアレスト ディオール」のゴールドで表現されたレースやチュールのエレガンスもここに融合されて、「ディオール デリカ」のジュエリーは繊細な輝きを纏っている。オートクチュール メゾンならではのジュエリーコレクション。その中には、創業者クリスチャン・ディオールが抱いてた自然、植物への情熱を讃え、特徴的なカッティングが施されたダイヤモンドがそのディテールを想起させるネックレス、カフブレスレット、ダブルリング、イヤリング のセットからなるパリュールも。さまざまなカットが施されたダイヤモンドが組み合わされて、ジュエリーにピュアで優美な遊びを描いている。
コレクション「ディオール デリカ」を象徴するピースは、ドレスの繊細な刺繍が首元をやさしく覆うようなネックレス。中央のダイヤモンドは7.08カラット。
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ホワイトゴールドにダイヤモンドをあしらったダブルリング(左)とイヤリング。
ダイヤモンドに組み合わされている色石はイエローダイヤモンド、エメラルド、そしてブルーサファイア。鮮やかな色彩を引き立たせるべく選ばれたゴールドの色、あるいはラッカーといったちょっとしたディテールに目が奪われる。アシメトリーのデザインもモダンだ。
ホワイトゴールド&イエローゴールド、ダイヤモンド、エメラルド、ツァヴォライトガーネット。ブレスレット(左)、チョーカー(右)のほか、リング、イヤリングがあり、いずれもエメラルドをとめるイエローゴールドの爪が暖かな色彩を微妙にジュエリーにプラス。
ホワイトゴールド、ダイヤモンド、サファイア、ブルーラッカーのデザインはネックレス(左)、イヤリング(右)のほか、リングも。サファイアをセッティングする爪にはブルーラッカーが施され、石の青を際立たせる。
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ホワイト&イエローゴールド、ホワイト&イエローダイヤモンドのリング。センターストーンをとめる爪にはイエローゴールドが用いられている。アシメトリーなデザインで、上下2方向の着け方の遊びが楽しめる。
ホワイトゴールドにダイヤモンドをあしらったイヤリング(左)とヘアジュエリー(右)。ダイヤモンドが描く花の輝きを。
ピンク&イエローゴールド、プラチナ、ダイヤモンドの組み合わせによるイヤリング(左)とリング(右)。バゲットカットのダイヤモンドが繊細な音楽を奏でるよう。ピンクゴールドが部分使いされ、ほんのり甘さが漂う。
ヴィクトワールの指揮のもと、1947年から護られているメゾンの遺産と職人の卓越した技から生まれた「ディオール デリカ」。クチュールドレスが身体に沿うように襟元、手首、指先に優しくなじむジュエリーは儚さ、力強さ、優雅さ、意志の強さといった多面的な女性像を表現している。
●問い合わせ先:
クリスチャン ディオール
0120-02-1947(フリーダイヤル)
www.dior.co
text: Mariko Omura