ルイ・ヴィトンの新作ハイジュエリー コレクションの第2章が発表。19世紀の匠の技と科学の革新を辿る。
Jewelry 2025.02.26
ルイ・ヴィトンのハイジュエリーコレクション「アウェイクンド ハンズ アウェイクンド マインズ」から、待望の第2章が誕生。
©Laziz Hamani
本コレクションは、サヴォアフェール(匠の技)と科学の進歩による19世紀の文化の流動性と機械化の到来を新たに表現したもの。フランスの先見性に富んだ飛躍的な進歩から着想を得た7つのテーマと50点の稀少なピースを展開し、19世紀当時のクラフツマンシップと科学の革新を辿る旅を描く。
今回、革新性の証しとして、メンズのカプセル・コレクションが新たに加わり、コンパスやウォッチ、ブローチも製作。これらはかつて時代を彩ったトレンドセッターと、彼らがインスピレーションをもたらしたジュエリーとを結びつけたもの。一方、ハイジュエリーは、LV モノグラムスターカットを施したダイヤモンドのヘッドバンドや、この第2章を輝かせる類まれなイエローダイヤモンドや優美なジェムストーンなど、フランスの美を際限なく理解した逸品が登場する。
19世紀における時代の急速な進歩、産業の発展といった、一見、ハイジュエリーのデザインに結びつけるのは難しく思えるテーマを、またもや見事なクリエーションへと昇華したフランチェスカ・アムフィテアトロフ。彼女の唯一無二の才能から今後ますます目が離せない。
エレガントなコンパスは、稀少で精緻なオブジェとして、宝石職人の卓越した手仕事を象徴。ダイヤモンドのかけらがフレームを形作り、チェーンのトップには、4.55カラットのツァボライトがあしらわれている。コンパス「フェノメナル」(WG×PT×YG×ツァボライト×マザーオブパール×ダイヤモンド)¥91,190,000(参考価格)/ルイ・ヴィトン ©Nathaniel Goldberg
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《スプランドゥール》
スプランドゥールのデザインの数々は、フランス王宮で賞賛された華麗なクラフツマンシップを想起させる。当時の王室の調度品に嵌め込まれていたフローラルモチーフに着想を得ながら、複雑な技法を駆使することで、メゾンのアイコニックなモノグラム・フラワーを再解釈している。
象徴的なモチーフの中央にあしらわれているのは、合計8.69カラットのモザンビーク産ルビー。もうひとつのルビーによって支えられたダイヤモンドとゴールドのチェーンが、洗練された佇まいでペンダントに調和をもたらす。ペンダント「スプランドゥール」(YG×PT×ルビー×ダイヤモンド)¥241,120,000(参考価格)/ルイ・ヴィトン ©Laziz Hamani
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《フェノメナル》
フランスの磁器の技術から着想を得て、格子細工や華麗な装飾、色彩豊かなレイヤーを取り入れたこのテーマには、アムフィテアトロフによるディテールや革新性に対するこだわりと、その力強さが調和。
LV モノグラムスターカットダイヤモンドの下には、7.44カラットのコロンビア産エメラルドが輝き、ネックレスのオープンウィーブ構造の複雑さをいっそう引き立てる。ネックレス「フェノメナル」(YG×PT×エメラルド×ダイヤモンド)¥649,220,000(参考価格)/ルイ・ヴィトン ©Nathaniel Goldberg
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《エレガンス》
ホワイトゴールドとLV モノグラムスターカットダイヤモンドで作られたこのシリーズは、伝統と本コレクションならではの発明へのオマージュを融合し、遊び心を加えている。ヘッドバンドやトランスフォーマブルなブレスレットやブローチは、斬新さのなかに繊細な女らしさを薫らせる。
額にまとう幾何学的な格子模様は、「アウェイクンド ハンズ」の細工と、その後の「アウェイクンド マインズ」の熟練の技を体現。ヘッドバンド「エレガンス」(WG×ダイヤモンド)¥87,340,000/ルイ・ヴィトン ©Nathaniel Goldberg
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《ヴィジョン》
インスピレーション源は、19世紀における産業の成長。当時、蒸気機関車による鉄道の発展が驚異とともに人々の生活を変えていったが、本シリーズは、鉄道そのものをモチーフにするのではなく、その時代のエネルギーや近代的な金属の偉大な発見との類似点といった概念的なものを、ルイ・ヴィトンのヴィジョンを集約した幾何学的なデザインと卓越した技法で表現。
ラグジュアリーに再解釈したビス(鋲)で遊び心を効かせ、各層が連結した多連ネックレスは、プラチナ、イエローゴールド、ダイヤモンドを使用することで産業革命を通して生まれた驚異を反映。ネックレス「ヴィジョン」(YG×PT×イエローサファイア×ダイヤモンド)¥463,760,000(参考価格)/ルイ・ヴィトン ©Nathaniel Goldberg
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《ヴィクトワール》
エッフェル塔に捧げるメゾンの讃歌を表現したクリエーション。製作に3,923時間を超える作業を要し、比類なき匠の技と技術的な野心を独創的に解釈し、19世紀終わりに誕生した、パリのランドマークの技術的な偉業を称える。大胆な緻密さと構築的な機敏性を誇り、その後のシュールレアリスムの到来をも示唆する「ヴィクトワール」は、ルイ・ヴィトンが贈る19世紀へのビジョナリーな賛辞として、「アウェイクンド ハンズ アウェイクンド マインズ」の第2章を締めくくる。
建築性と芸術性を込めながら精緻に創り上げたハイカラーネックレス。「アウェイクンド ハンズ」から「アウェイクンド マインズ」への相互関係を表現する、先見の明に満ちたテーマを示す代表例。ネックレス「ヴィクトワール」(PT×YG×イエローダイヤモンド×ダイヤモンド)¥873,400,000(参考価格)/ルイ・ヴィトン ©Laziz Hamani
text: Natsuko Kadokura