恩を受けることも、誰かに手を貸すことも、今はなぜかとてもシームレスです。普段なら感じる遠慮や緊張も、この時期は妙に弱まっています。考えるより先に身体が動きますし、貴方に手を差し伸べてくれる相手もおそらく、そんなモードになっているようです。「お互いさま」という言葉が、この時期にはとてもフィットしています。してあげることも、してもらうことも、本来はそんなに特別なことではないのだ、ということに気付かされます。
この時期起こることは、損得や利害を数字で計算することがほとんど、不可能です。多分、してあげたことはすぐに忘れてしまいますし、してもらったことも「そのまま受け取る」だけで、過剰に「お返しをしなければ!」という気持ちにはならないでしょう。やってあげることとしてもらうことが、寄せては返す波のように、大きな自然さの中で共鳴します。