意味のない、長いだけの会議は誰にとっても無用のものですが、みんなが活き活きと意見を出し合って、おおいに盛り上がり、どんどんビジョンが膨らんでいくような話し合いは、むしろたっぷりやるべきなのだろうと思います。現代社会ではどんなことでも「できるだけ早く、合理的に」進めることを求められ、この方針はほとんど道徳のように考えられていますが、時には山ほどのムダや余計なことを積み上げて、たくさんの参加者が楽しみながら動かしていく活動というものも、必要な場合があるだろうと思います。であれば、今はその時期です。「合理的であること」は後回しにして、合理性やスピード感の反対側にあるものを追求しておくことが大事なのです。
「枝葉を切り落としてシンプルにする」ことも、まず最初に枝葉を茂らせておかなければ、できません。考えられるかぎりにアイデアを膨らませたところで、そこから現実感を持って整理していく時、本当に豊かなプランが生まれます。この時期は「できるだけ膨らます」段階を踏むタイミングなのではないかと思います。