誰かに誘われて、突然出掛けることになるかもしれません。あるいは誰かからの贈り物を受け取るために、先方まで出向くことになる、という人もいそうです。たいていの贈り物は、相手が持ってきてくれるか、または配送サービスなどで届くものですが、今週はちょっとそのあたりが、イレギュラーなのです。場合によっては、誰かに贈り物を届けるために出掛けたところ、もっと大きなギフトをもらって帰ってくる、といった展開もありえます。「あげる」「もらう」が、ギブアンドテイクとは違った形で双方向に起こるのが、この時期のおもしろいところです。

たとえ贈り物に対してお返しをしたい場合でも、少し時間をおき、少額を返す、といった「マナー」が存在します。お互いの関係を「精算」してしまわないためには、ある種のアンバランスが必要なのです。貸し借りのないのが信頼関係、と考えられることが多いのですが、ある種の貸し借りが宙に浮いているのが、現実的な信頼関係なのかもしれません。未来のどこかで返せるかもしれない恩義が、現在の人と人とを結びつける力となることがあるのです。今週はそうした、貸し借りや恩義の不思議な力を、目の当たりにできるかもしれません。