こんにちは、石井ゆかりです。
今週はいよいよ10日、木星が双子座から蟹座へと移動します。
さらに11日、射手座で満月が起こります。
この動きは大変印象的です。
というのも、蟹座入りする木星は射手座の支配星であり、蟹座の支配星は月です。この満月は「ミューチュアル・リセプション」と呼ばれる強い位置関係になっているのです。
過去1年間、木星は双子座にありましたが、木星にとってここは、ちょっと居心地が悪い場所でした。言うなれば、大学教授が小学校にきたような、あるいは大冒険家が温泉旅行にきたような具合で、うまくはまらない部分があったのです。
一方、木星は蟹座に入ると「本領発揮」しやすい状態になります。共感的な聴衆に恵まれた教授、大冒険の果てに前人未踏の集落を発見した冒険家、みたいな具合になります。
木星は外界や異世界に関係の深い星で、一方の蟹座は「甲羅の中にものごとを守る」星座であり、一見合わないようにも思えます。ですが、そもそも旅に意味があるのは、たくさんの閉じた世界があるからです。国境があるからこそ、国境を越えることができます。高い専門知識に意味があるのは、それを求める人々、それを知らない人々がいるからです。木星は宗教とも関係が深い星です。宗教は誰のためのものかといえば、現世の生活に苦しむ生活者のためのものです。蟹座はまさに、そうした世界です。木星が蟹座で活性化するというのは、木星がもともと目指している本質的な目標がそこにあるからなのではないか、と想像しています。そもそも家にいながら憧れていた旅のイメージに、この場所で「原点回帰」できるのです。
木星は拡大と成長の星で、幸福の星ともされています。
蟹座でこの木星が活性化することで、多くの国、多くの人々に、より幸福な展開が訪れることを切に願います。
木星の移動の前に9日、水星が蟹座に入っています。
木星と水星の2星は、牡羊座入りしたばかりの土星、海王星とすぐにスクエアを組みます。
6日に牡牛座入りしている金星は水瓶座の冥王星とスクエア、水星、木星とセクスタイルの位置関係となります。
全体にアスペクトがバキバキ組まれていく、とてもアクティブな時間です。
蟹座は「活動宮」であり、新しいことをスタートさせていく世界です。
これまであちらこちらと揺れていた状況が、この活動宮のスクエア(土星・海王星90度木星・水星)を経て、ある方向に力強く動き出す、といったイメージも浮かびます。
120度は「否応なくそちらに転がっていく」イメージですが、90度は「選択できる分岐点」というイメージを私は抱いています。
今週の決断には、ある種のハードな要素が含まれるかもしれませんが、強い覚悟を持って選び取られる道は、木星の幸福な世界へと繋がってゆくはずです。
今週はそんな感じです。