石井ゆかりの星占い

2025/8/4 - 8/10

今週の空模様

こんにちは、石井ゆかりです。
今週はまず、7日に火星が天秤座入りします。
さらに9日、水瓶座で満月が起こります。
少々フライングですが11日に水星が順行に戻るので、今週末にはもう、「正常化」の雰囲気が漂います。

満月は本来、ひとつの到達点、ゴールのようなタイミングなのですが、今回は天秤座入りしたばかりの火星が、土星やトランスサタニアンたちと「カイト」という大模様を結びます。
各星座のアタマの度数でおこるこのカイトは、どこか「新しい時間の始動」「スタート」感をはらむ形です。
少々荒っぽいけれども強い風が吹いてきて、ザブンと進水していく、といったイメージの時間と言えます。

風の星座のグランドトラインに牡羊座の2星が矢を射込んでいるような形で、星のラインナップもかなり鉄火です。
闘いや分断が叫ばれる今の世の中において、このかたちは非常に痛烈というか、厳しいものを感じさせます。
大きくエモーショナルに煽られた議論(風のグランドトライン)に、「闘い」の星座から理想と現実の矛盾がぶすっと突き刺さって、そこから何か止めがたい波瀾が生じる、というイメージが浮かびます。
ですがこの形は、ひっくり返すこともできるように思います。
すなわち、争いと分断がすでに充分以上に沸騰している状況を、風という理性的コミュニケーションで分解していく、といったプロセスです。
対話によって闘いを解体し、相対化し、整理して、理性(風)という人間の大きな武器によって新しい流れを方向付けていく、ということができるなら、これ以上のことはありません。

金星と木星は蟹座に同座し、内なる愛を指し示しています。
蟹座は「守るべきもの」を象徴する星座です。
多くの戦争は「大切なものを守る」という言説のもとに正当化されてきました。
たとえばもし、宇宙から異星人が戦争を仕掛けてきたら、守るべきは「地球に住むすべての人」となるだろうと思います。
地球の温暖化が進み、大災害に怯える私たちは、今、宇宙人から攻め込まれているのと似た状況にある、と考えることもできそうな気がします。
人間は自由に選択する意志を持っている、と、多くの人が信じています。
この、自身への信頼が、より望ましい方向に向かうための原動力となれば、と思います。

今週はそんな感じです。

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石井ゆかり

ライター。「フィガロジャポン」本誌にて2010年から星占い連載を手がけ、ムック本「石井ゆかりの星占い3」(CCCメディアハウス刊)が好評発売中。そのほか、さまざまな媒体で記事やエッセイなどを執筆し、『12星座シリーズ』(WAVE出版刊)は120万部を超えるベストセラーに。『愛する人に。』(幻冬舎コミックス刊)、『夢を読む』(白泉社刊)など、著書多数。累計発行部数は400万部を超える。



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