メディチ家ゆかりの焼き菓子"チャルダ"専門店がオープン!
Gourmet 2017.10.10
スイーツの聖地である自由が丘に、またも注目のショップが10月1日にオープンした。イタリア・トスカーナ地方に伝わる焼き菓子チャルダを手作り販売する「ラ・チャルダ」は、駅から徒歩5分、熊野神社近くに店を構える。
店名にもなっているチャルダとは、トスカーナ地方で古くから婚礼の際に出される素朴な焼き菓子のこと。2枚の鉄板でぴったりと挟んで焼く製法から、両家の結びつきを強めるという意味合いがあり、縁起ものとして親しまれている。15世紀でも、メディチ家の婚礼で引き出物として4000枚のチャルダが振る舞われたと記録が残っているほど、歴史あるお菓子なのだ。
ワッフルの原型とも言われている、チャルダのサクサクした食感は、小麦粉、卵、牛乳、バターからなる生地を、鉄板で挟んで丁寧に焼き上げることで生み出される。素材そのもののシンプルな味わいが魅力で、トスカーナでは老若問わず広く愛されているという。
こちら「ラ・チャルダ」では、バターときび砂糖を使った「プレーンチャルダ」と、パルメジャーノなど複数のチーズを盛り込んだ「チーズチャルダ」の2タイプを用意。日本人の味覚に合わせた独自レシピにより、濃厚ながらも優しい味わいに仕上がっている。
店内で焼き立てをいただくのなら、イタリアンローストの豆を使用したエスプレッソやマキアート、または今後展開予定のワインと一緒にどうぞ。香ばしい風味が一層引き立ち、やみつきになること必至だ。
左から、優しい甘さで素朴な美味しさの「プレーン」、カリッとした食感でお酒との相性もいい「チーズ」 各1枚 Sサイズ194円、Lサイズ378円。テイクアウトには3枚入り、5枚入りを用意。詰め合わせも可能だ。
2枚のチャルダでお好みのスプレッドをサンドするのも、格別な美味しさ。スプレッドは季節で入れ替わり、10月現在は、クランベリージャム、バニラ アーモンド、リコッタとドライフルーツ、ピスタチオ、パルメザン胡椒、ゴルゴンゾーラ、トリュフなど9種類を用意。
10月までの期間限定メニュー「アイスサンド」648円。クリスピーなチャルダにしっとりしたミルクアイスが好相性。エスプレッソ片手にかぶりつきたい。
1枚1枚焼き上げていく作業を眺めるだけでも楽しい。甘い香りがふんわり漂うこじんまりした店内では、パスタや瓶物などイタリアン食材を販売するほか、イートインスペースを数席用意。
texte: ERI ARIMOTO