唐辛子を食べたら口の中が大変なことに! ヒリヒリを鎮める方法は?

Gourmet 2018.05.17

piment[1].jpgどうやったら唐辛子のヒリヒリを消せる? Photo: istock

水をコップ一杯飲む、牛乳を飲む、パンを一切れ食べる、口から大きく息を吸う……唐辛子をかじってしまった後、口の中を鎮めるためにあれこれ手を尽くした経験は誰にでもあるはず。友人や同僚から、思慮に富んだ(または欠けた)アドバイスをもらったこともあるかもしれない。誰が正しいのか? ”口の中が火事”になってしまった時の対処法なんて、本当にあるのだろうか? アグロ・パリ・テック/フランス国立農学研究所 分子ガストロノミー国際研究センター部長、エルヴェ・ティスが疑問に答える。

辛味の感覚が何時間も残ることもある

まずは初歩的なことから始めよう。唐辛子を食べると、口の中では何が起きるのか? 「噛むことによって唐辛子の食物繊維が細断され、繊維内に含まれるさまざまな分子が放出されます」と前置きして、ティス氏はこう続ける。「その中には、カプサイシンと呼ばれるヒリヒリの原因となる分子があります。それが口腔内にある痛みや熱を感知する受容体と結びつくことで、脳に直接、“火傷に注意”というメッセージが送られるのです」。唐辛子を食べると焼けるように熱い感じがするのはそのためだ。そして、唐辛子を味わった時に特有のヒリヒリ感の持続時間は、数秒から数時間まで、人によって違うという。

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水を飲んでも、ヒリヒリは収まらない。

しかし幸いなことに、この苦痛を和らげるコツはいくつかある。水をコップ一杯飲むとか? 「いいえ。カプサイシンは水溶性ではなく脂溶性なのです」とティスは言う。「ですからオリーブオイル、牛乳、生クリーム、ヨーグルトなどを口に含むほうがずっと効果的なのです」。パンをかじるというのは? 「口が火事、という場合の解決策としては少々疑問が残りますが、パンに含まれるでんぷんには、カプサイシンを中和する働きがあります」。そしてなんと、アルコールも効果があるという。「カプサイシンはエタノールにも溶けますからね。ただし、これはひとつ火を消して、別のところに火をつけることになりますね」。

唐辛子の効果を和らげるための、最後の、それもかなり効果の高い解決法ーーそれは忍耐だとティスは指摘する。「唐辛子をかじるとカプサイシンが放出されて、口の中が焼けるような感じになります。でも数分経てば、人はそれにも慣れてしまいます」。余計なことなにもはしない、そんな対処法に耐えうるのは、辛さの感覚が数分しか続かない体質の方だけかもしれないが……。

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texte : Anne-Laure Mignon(madame.lefigaro.fr)

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