フランス人が知ってしまった、枝豆の美味しさ。

Gourmet 2018.06.07

日本食の広まりとともに、日本でよく使われる食材も世界へと浸透していった。抹茶に柚子にワサビ……。フランスでは最近、枝豆が人気だ。

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Photo: iStock

スーパーフードと呼ぶにふさわしい枝豆は、日本でとても人気のある食材。そう、寿司の皿によくのっているあの緑色の豆だ。最近ではアペリティフ用に、ゲランドの塩「フルール・デ・セル」をちらしたり、トマトと一緒に供されるようになった。枝豆は日本で1000年以上も前から栽培されてきた。この成熟する前の大豆は、フランスをはじめとする西洋世界の食卓で存在感を増している。もちろん確かな理由がある。どんなソースにも合うし、優れた栄養素をたくさん含んでいるからだ。

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枝豆ってなに?

直訳するとbranch(枝)+beans(豆)。大豆は種子の部分で、さやに守られながら成長する。さやの中にはふつう、丸くて歯ごたえのある3つの種子が入っている。この若い大豆はエンドウなどと同じくマメ科の植物で、緑葉野菜ではない。100グラムあたり約12グラムのたんぱく質を含み、ベジタリアンやヴィーガンにとっては肉の代わりにもなる。それだけではない。100グラムあたり3ミリグラムの鉄分を含み、食物繊維、抗酸化物質、ビタミンも豊富だ。さらに、オメガ3とオメガ6を含むため、良質の脂質も摂取できる。

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どこで買えるの?

フランス内で若い大豆を見つけることはなかなか難しい。フランスで消費される枝豆のカーボンフットプリントは現状、かなり高い。アジアから輸入する必要があるからだ。だが変化の兆しがある。「Les Silos du Touch」といったフランスの企業が枝豆を生産し始めているのだ。フランス南西部を拠点とする会社は、1000トンの枝豆をヨーロッパの34の国に輸出している(ただしフランス国内で流通していない)。同社のマネージャー、ジャン・ブーサンは、枝豆は栽培に特別な注意が必要だと語る。「成長サイクルを注意深く見守らなければなりません。成長する段階によって、必要な水の量が異なるからです」。

手に入れるには、アジア食材店か冷凍食品ブランド「ピカール」に行くといい。ピカールは枝豆ブームを先取りしており、何年も前からこのスーパーフードを推している。価格? 430グラムのパックでたった3.50ユーロだ。いくつかの大手食料品店も、冷凍枝豆をおすすめしている。スーパー「モノプリ」のように、グリルした枝豆をご馳走として提案しているところもある。

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どうやって料理するの?

枝豆は後味に癖がなく、あらゆる料理の食材となる。塩を入れた湯で4分茹でるのがシンプルな食べ方だ。豆がさやに包まれた状態なら8分茹でる。クリエイティブな人なら、ひよこ豆の代わりに枝豆を使ってフムスを進化させてもいいだろう。ワカモレディップのような、鮮やかなグリーン色になるのだ。

日本の人々は冷たいビールと一緒に枝豆を食べるのが一般的なようだが、甘いアイスにして食べることをお薦めしてあげたいものだ。野菜ジュースが好きな人は、ミキサーにかけた枝豆を牛乳に混ぜるといい。前菜でもメインディッシュでもデザートでも、このヘルシーな食材はどんな料理にも合う。さあ、この緑色の黄金の可能性を、もっと探ろうではないか。

 

texte : Mélissa Cruz(madame.lefigaro.fr)

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