東京美的デザイン空間案内。 ラデュレの日本初路面店で、甘い空間に酔いしれて。

Gourmet 2018.07.02

建築、内装、そこで働く人が作り出す、美しい空間。そこに足を運べば、ショッピングだけではない特別な体験ができる。東京・骨董通りにこの3月、待望のラデュレ路面店が誕生した。

おとぎ話のような、現代のマリー・アントワネットの庭園。

ラデュレ 青山店

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天井を見ればメレンゲのライト、足元はクリスマスキャンディの杖のようにねじれた脚のテーブル。ヨーロッパの多くのパティスリーにある大きな鏡で、どの席からもお菓子に包まれる甘く幸せな空間。

 今年3月にオープンしたラデュレは、サロン・ド・テとブティックを併設した日本初の路面店。18世紀を彷彿とさせるどこまでもクラシックな銀座店に対して、青山店はフェミニンでありながら現代的。空間をデザインしたのは、ジュネーブとロサンゼルスの店舗を手がけたパリを拠点にする売れっ子建築家・デザイナー、インディア・マダヴィだ。3店ともに共通する、ラデュレのお菓子を食べる時の幸せ、“喜びが詰まった園”をコンセプトに、随所に庭園の要素をちりばめた。

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骨董通りの入口にオープン。12席あるテラスは芳香を放つローズマリーの植栽が囲み、嗅覚でも遠いどこかに誘い出してくれる。

 ラデュレのアンバサダー的存在である「マリー・アントワネットが現代の東京に立ち寄ったら?」と考えられたファンタジックな空間は、セラドングリーン色の壁と白の格子装飾が森の繁みとラティスを思わせるし、奥まったライラック色のスペースは迷路のような花園で歩き疲れてひと休みするアルコーブに見える。椅子やソファ、クッションのグリーンが微妙に色が異なるのも、実際の植物のよう。こうした庭園の要素を紛れもないラデュレの世界にまとめているのが、マカロンカラーの配色。実は店を包むグリーンとバイオレットの組み合わせは、色彩論上でも調和を生むから、どこまでもラデュレの世界にうっとりできる。

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色とりどりのマカロンやパティスリーは、ディスプレイそのものがインテリアの重要なエレメント。

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花のライトが灯る、一段高いシート。グリーンとライラックの配色はジュネーブのサロンでも起用した組み合わせだが「東京は可愛い印象だから」と、青山店はより淡いトーンにしたそう。

 そのうえで大切なのが、スタッフの立ち居振る舞い。「非日常に酔いしれてもらいたい。そのために、スタッフにはフランス流のエレガントな所作を身に付けてもらっています」と本国のレストランマネージャーで、スタッフを指導したトマ・パヴィは言う。

 ここに来たら生活感はどこかに忘れて、マリー・アントワネットとお茶するような時間を!

ラデュレ 青山店
Ladurée Aoyama


東京都港区南青山5-9-15
営)サロン:11時〜19時L.O.
ブティック:11時〜20時
不定休 
tel:03-6418-5325
www.laduree.jp

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*『フィガロジャポン』2018年6月号より抜粋

photos : YASUYUKI TAKAGI, réalisation : KANAE HASEGAWA

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