後藤裕一シェフの#stayhome レシピ vol.03 キャラメルオレンジソースの「クレープシュゼット」
Gourmet 2020.05.10
外出自粛中も、自宅でシェフの味を楽しみませんか? 富ヶ谷のレストラン「パス」や、2019年オープンのパティスリー「イコール」でさまざまなクリエイションを提案する後藤裕一シェフが、レストラン仕様のクレープを、家庭で楽しめるアレンジで提案してくれました。
「注文ごとに砂糖を焦がし、バターとオレンジでソースを作り仕上げるフレンチレストランならではのデザートです。今回はご家庭で再現しやすいようにあらかじめソースを作っておきます。日本でなじみ深い包むタイプとは違いますが、クレープの魅力がたっぷり味わえるひと皿です」(後藤シェフ)
「クレープシュゼット」
〈材料〉
キャラメルオレンジソース(クレープ6~8枚分)
- グラニュー糖(キャラメル用) 30g
- 無塩バター 15g
- オレンジジュース 150g
- バニラビーンズ 1/2本
- きび砂糖 15g
クレープ生地 (直径18cmのフライパン使用、6〜8枚分)
- 卵 1個
- きび砂糖 10g
- 薄力粉 40g
- 牛乳 125g
- 溶かしバター(焼き用) 適量
仕上げ用
- オレンジ(房取りしておく。余裕があれば、表皮を千切りにしてゆがく) 適量
- レモン 1/2個
- タイム(お好みで)
- ブランデー(お好みで)
〈作り方〉
- 先にキャラメルオレンジソースを作る。鍋にグラニュー糖を入れ、焦がしてキャラメル状にする。
-
1がしっかりとした焦げ色のキャラメルになったら、無塩バターを入れてなじませる。
- 2にキャラメルオレンジソース用の材料の残りすべてを加えて混ぜ、沸騰させる。
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沸騰してから2分ほど煮詰める。
ここでキャラメルソースは完成。ここから、主役となる生地を作っていきます。 - ボウルに卵を溶き入れ、きび糖、薄力粉の順番で混ぜる。薄力粉を加えてからしっかり練るように混ぜる。
- 5に牛乳を少しずつ加え、加えるごとにしっかり混ぜていく。
- 牛乳を混ぜ終えたらステンレス製のザルや漉し器などで漉して、ベースの生地は完成。
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フライパンを熱し、そこへキッチンペーパーに溶かしバターを染み込ませて薄くのばす。
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レードルで生地を流し入れ均一に伸ばしたら、余分な生地は元のボールへ戻してしまう。
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弱中火で片面だけ焼く。
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仕上げ前にクレープを折っておく。
- フライパンにキャラメルオレンジソースを入れて火にかけ、沸騰するまで温める。
-
熱いソースに折りたたんだクレープを入れ、さっとソースを絡めて火を通す。短時間で仕上げないと、ソースが染み込み過ぎてクレープの食感が無くなってしまうので注意。
- お皿に盛って、フライパンに残ったソースを適量かける。
- レモンを少し絞り、オレンジを飾り、タイムをちらす。
- ブランデーなどのアルコールもお好みでかけて。
〈シェフのワンポイントアドバイス〉
クレープの薄さが食感のポイントになるので、焼く時は厚くならないように手早く生地をフライパンに広げましょう。注ぎすぎた生地は、躊躇なく元のボールに戻して下さい。ヘリに付いた生地は竹串などで取り除けます。
ソースは今回、オーソドックスにオレンジジュースを使いましたが、いまの時季は国産の柑橘類もありますので、ぜひ旬の柑橘でアレンジしてみてください。アイスクリームとの相性も抜群です!
後藤裕一 Yuichi Goto
1980年東京生まれ。大学卒業後、「オテル・ドゥ・ミクニ」でレストランパティシエとしてのキャリアを本格的にスタート。その後「キュイジーヌ[s] ミッシェル・トロワグロ」で研鑽を積み、渡仏。フランスの「トロワグロ」本店でアジア人初となるシェフパティシエとして活躍。帰国後、2015年に「パス」を「ビストロ ロジウラ」の原太一シェフと共同でオープン。17年には、メニュー開発や店舗コンサルティングなどを手がける「タンジェント」をパティシエの仲村和浩とともに設立。19年には洋菓子店「イコール」をオープン。
Instagram:@yuichi.goto
réalisation:AKARI MATSUURA