今日のプチデジュネ、デジュネ、ディネ。#17 爽やかな柑橘やスパイスで、おうちご飯も初夏の装いに。
Gourmet 2020.06.10
外出自粛をきっかけに、誰もがおうちご飯を作る機会が増えたはず。
料理上手なあの人は、どんなおうちご飯を作っている? フィガロでおなじみの料理家やフードコーディネーター、フードライターたちが、とある1日のプチデジュネ(朝食)、デジュネ(昼食)、ディネ(夕食)を紹介します。今回は、料理家でありフランスの料理とお菓子、そして日本料理にも精通する秋田志保さん。初夏の訪れを告げる食材で、ステイホームの食卓でも季節の変化を楽しんで。
写真・文/秋田志保(料理家)
petit déjeuner
朝食は甘いものを取りたくなる日がしばしば。
果汁たっぷりの夏文旦で作ったカード(*)を、カリカリに焼いたトーストにたっぷり塗っていただきます。ヨーグルトにもよく合います。
アメリカンチェリーとキュウリ、カッテージーチーズにフレッシュのタイムを合わせたサラダを添えて、爽やかに一日をスタート。
*カード(curd):柑橘類に卵黄や砂糖を加え、煮詰めて作るスプレッド。
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déjeuner
汗ばむ日はスパイシーなものが食べたい!と、ケバブ風サンドウィッチに。牛肉をクミンやコリアンダーなどのスパイスをたっぷり加えたヨーグルトソースで味付けし、ルッコラやアーリーレッド(赤タマネギ)と一緒に豪快にバゲットにはさみ込みました。仕上げにミントが香るヨーグルトソースをかけて。
ピッチャーにレモンのハチミツ漬けとミント、炭酸水を注ぎ、ノンアルコールのモヒートを一緒に。
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dîner
この時季は、湿度がなく少し肌寒いフランスの夏の夕暮れを想い出します。
この日の夜はレッスンの試作も兼ねてバスク風料理を、バスクの微発砲ワイン、チャコリと一緒に楽しみました。
青トウガラシの酢漬けは生ハムと合わせてピンチョスに。イカとジャガイモのサフラン風味のサラダ、白身魚や貝などの魚介類とアスパラガスは辛味の利いた白ワイン煮込みに仕上げました。食後はプラムをローズマリーで香りづけしたグラタンをデザートに。レッスンではアイスクリームを添えようかなぁとあれこれ思案中です。
長いおうち生活の間に、我が家のテーブルもすっかり初夏の装いになりました。
料理家。料理・フランス菓子教室「L’atelier de Shiho」主宰。企業向けレシピ開発、雑誌などメディアでのレシピ提案やスタイリングに携わる。企業の料理講座などでフランス料理・フランス菓子講座も持つ。日本在住のフランス語圏の人に向けた日本料理教室も開催。
www.shiho-akita.com
Instagram : @latelier_de_shiho
photos et texte : SHIHO AKITA