風薫る季節のテーブル&リビングフラワー
~GWは初夏の白×グリーンの花で爽やかなおもてなし~

花のある週末 2015.04.28

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風薫る季節、まぶしく繁るケヤキの新緑に包まれて歩く表参道。初夏の木漏れ日がきらめき、爽やかな風が吹き抜ける......一年で最も美しいシーズンの到来です。ちょっと路地に入れば思いがけず、満開に咲き乱れる卵色のモッコウバラやナニワバラに出会ったり、濃密な香りを放つ純白の羽衣ジャスミンに心奪われたり、サプライズな花との遭遇に、どこか懐かしさと小さな幸せを感じます。

そして花屋さんの店先には、色とりどりの旬のバラがあふれ、芍薬やダリアといった初夏の華やかな花々が瑞々しく咲き、5月10日の「母の日」を目前に、おしゃれな花色のカーネーションたちが出番を待っている感じです。

さて、GWの楽しい旅の予定にわくわくしていらっしゃる方も多いと思いますが、GWはどこ行っても高いし近場に出かけてあとはおうちでのんびり〜、なんていう方も案外多いのでは? 私はまさにその後者のパターンなのですが、せっかくのお休み、ふだんなかなか会えない友人を招いてホームパーティーでも~♪ と計画中です。

ホームパーティーとなると、まずはどんなお料理にどんなドリンクをあわせて......となりますが、季節感あふれる演出にはお花が欠かせません!! テーブルはもちろんのこと、玄関やリビング、そしてパウダールームなどにもちょっと季節の花があるだけで、おもてなし感がぐっとアップしますよ!

飾るお花は、お料理のテーマやテーブルセッティング、集まる友人の雰囲気にあわせてコーディネートしたいところですが、まずは全体の「テーマ」や「テーマカラー」、主役にする「テーマフラワー」を決めるところから始めます。

今回ご紹介するのは、まさに「風薫る季節」がテーマの花飾り。
目にも爽やかな白×グリーンの花をシンプルに組み合わせた、簡単おしゃれなアレンジを作りましょう。
ホームパーティーのホストはただでさえ忙しいもの! 当日慌てないように、花は前日にささっと準備できるようなものがおすすめです。また、凝ったフラワーデザインももちろん素敵なのですが、ここはさりげなく素材の美しさを魅せるような、肩の力が抜けた花あしらいの方が今風ですし、お客様もリラックスできると思います。

主役の花は、私自身が本当に愛してやまない美しい黄緑色の花「ビバーナム・スノーボール」! 一番好きな花かも......!! 小さな花の集まりは一見アジサイのようですが、アジサイとは全く異なる「スイカズラ科ガマズミ属」の低木になります。切花としても、ガーデニング用の庭木としてもとても人気があります。

まずひとつめにご紹介するアレンジは、ビバーナム・スノーボールに、これから旬を迎えるクレマチスの中でも可憐な白い花が昨今大人気の「ホワイトジュエル」をあわせたバスケットアレンジ。

どちらも繊細で日持ちするのかしら......とちょっと心配になるような花姿ですが、しっかりと水が揚がっていて、かつ鮮度保持剤を活用すれば、想像以上に長く楽しめる花たちです。「ホワイトジュエル」もよく目にするクレマチスの切花より草丈も長く様子が異なりますが、綿帽子のような小さなつぼみが次々と星のような花を咲かせ、長く楽しめます。

まだ明るいうちにシャンパンをあけておしゃべりを楽しむ午後、そんなアペロなひとときは休日ならでは! 冷えた白のBIOワインや、モヒートのようなミントやシトラスの香りが似合う、爽やかでナチュラルなコーディネート。お気に入りのバスケットで、大人かわいい花かごを作りましょう。

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【ビバーナム・スノーボールとクレマチス・ホワイトジュエルのバスケットアレンジ】

<材料>
ビバーナム・スノーボール 2〜4本
クレマチス・ホワイトジュエル 1~2本
※バスケットや花器の大きさにあわせて

お気に入りのバスケット
バスケットの中に入れる花器
切花鮮度保持剤

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<作り方>
1. バスケットの中に隠すように花器をセットします。水をたっぷり入れ、切花鮮度保持剤も加えます。

2. ビバーナム・スノーボールはだいたい1枝に3〜4輪の花房がついていますが、それを1輪ずつ木の部分から切り離すようにカットし、8〜10輪の小分けの状態にします。茎はできるだけ斜めにカットし、水に葉が浸からないよう下葉を処理します。

3. 同じく、クレマチス・ホワイトジュエルも複数に枝分かれしている部分をカットし、10本くらいの小分けの状態にします。茎はできるだけ斜めにカットし、水に葉が浸からないよう下葉を処理します。

4. バスケットの縁に沿って花房をのせていくような感じに、ビーバナム・スノーボールを配します。その合間合間に、クレマチス・ホワイトジュエルをビバーナム・スノーボールよりは少し長めに飛び出すように挿していきます。(画像は、半分活けた様子を裏側から見た様子)

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6. テーブルのどこに置くかにもよりますが、上から覗き込んだ時に中の花器の仕掛けがわからないように、裏側にも花や葉を配せば出来上がりです!! 仕上げにクレマチス・ホワイトジュエルの少し長めの葉などを加えると、アレンジに動きが出て素敵です。

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もうひとつのご紹介するアレンジは、冒頭の右側の画像、3月ごろから初夏にかけて旬を迎える「カラー」と、ビバーナム・スノーボールの枝をざっくりと組み合わせた、ナチュラルモダンなリビングフラワーです。

今回使用したカラーは、「ウェディングマーチ」というポピュラーな品種ですが、千葉県君津市で生産されている高品質なカラーになります。花顔の美しさとほっそりした茎のバランスは日本一の誉れ高い産地です。

シンプルな力強さの中に気品を宿す、カラーはミニマム・エレガンスの象徴の花。このモードな花姿にオキーフやメイプルソープなど気鋭のアーティストたちも魅了され、作品のモチーフにしてきました。

特別な高級花のイメージですが(実際そうでありますが)、比較的に手に入りやすい価格になる旬の今こそ、楽しんでいただきたい花のひとつです。

透明なガラスの花器に活ける際には、カラーの花は八方に広げて活けるより、茎のラインが沿うように片側にまとめて活けるようにした方が少なめの本数でもさみしく見えません。花器の口元にビバーナム・スノーボールの花をボリューミーにまとめれば、カラーのラインが引き立ち、モダンな印象に仕上がります。カラーの茎の奥にビバーナム・スノーボールの枝が隠れるように活ければ、ガラス花器の中もすっきり美しく見えます。

またビバーナム・スノーボールは、枝の切り口をできるだけ鋭く斜めにカットし、さらに枝の切り口を半分に割るようにマイナスにハサミを入れ、水を吸い上げる面積を広くしてあげてください。

丈のある枝モノやカラー、ユリといった長い花を活けるのはハードルが高いとお感じになるかもしれませんが、シリンダー型の大きめのガラス花器は万能選手ですので、ひとつ持っていると活ける花の幅が広がって楽しいですよ。

リビングの窓辺や食器ボードなどの部屋のコーナー、もしくは低めのコーヒーテーブルの上でも映えますし、床置きにしても素敵です。ぜひホームパーティーのおもてなしに試してみてください!

GWはこのまま初夏の陽気が続きお天気も良さそうですね。各地で藤や花菖蒲が見頃の時期を迎えますし、バラ園のバラも次々と美しい花を咲かせています。連休に花めぐりのデートもロマンティックで良いですね〜♪

☆5月1日は「スズランの日」 Jour de Muguet

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フィガロの読者の方ならきっとご存知ですね!

フランスには、5月1日に愛する人、お世話になっている人や家族へスズランの花束を贈る伝統行事があります。この日は街中にたくさんのスズラン売りの人がいるそう!

白く可憐なスズランの花、贈られた人だけでなく、贈った人にも幸福が訪れるといわれています。なかでも、1本の茎に13輪の花がついたものが、一番幸せになれるとか♪ 見つけるのはなかなか大変そうでけどね(笑)。

スズランの清らかで甘い香りは幸せを運ぶ香り、とっても素敵な花贈りです。
ぜひ大切な方のために、そして自分のハッピーのために、5月1日にはスズランの花を!

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