だらだら過ごすことに罪悪感を持たなくていい? TikTokで注目の新トレンドとは。
Lifestyle 2025.05.03

1日がさまざまな活動で埋まっていないと、罪悪感を感じてしまう人もいることだろう。しかしTikTokの「Dilly Dallying」という人気ハッシュタグは、何もしたくないという願望とともに生きる方法を私たちに教えてくれている。
もしも"先延ばし"がトレンドになったらどうなるだろう? 1日中何もしないで過ごしたり、その日にすべきことを翌日に延ばすことに罪悪感を持つ人は少なからずいるはずだ。しかしTikTokでトレンド入りを果たしている「Dilly Dallying」は、そのような状況でも精神的負担を感じないように訴えかけている。実際、晴れた日には外出して太陽を楽しみ、さまざまなアクティビティで1日を満ち足りたものにするよう促されることが多いものだが、TikTokでは一部のインフルエンサーが無理をしないよう声を上げている。
@sweirdest Yall don't dilly dally like I do
original sound - Sweirdest
このトレンドは、TikTokユーザーのダシアさん(ハンドルネームSweirdest)が、生産性よりも即興で過ごすことを大事にしようと呼びかけたことから始まった。「女の子たちは皆、ブラブラするのを学ぶ必要がある」と彼女は動画で述べている。「いつもクラブに行く必要はないわ。(中略)ちょっと散歩して、ブラブラすればいいのよ。私を見て。外で楽しんでいるでしょ」
「意図的な休息も生産的になり得る」
昼寝をしたり、街を散策したり、雲を眺めたり......、ただ自分のための時間を取ること。それが「Dilly Dallying」の原則だという。
「何も予定がない時、ただ家を出て歩き回るだけ」と、ウェルネスを掲げる情報サイトPop Sugarにダシアさんはコメントしているが、「個人的に、のんびり過ごすいちばん好きな方法は、色々なカフェやパティスリーに立ち寄ったり、無料で利用できる公園を見つけて散歩したりして、楽しい時間を過ごすこと」だと語る。また、心理学者のキアナ・シェルトンは同サイトで、「だらだら過ごすことは、ホリスティックなウェルビーイングの重要な要素です。なぜなら、それは私たちに違った方法で自分の身体に耳を傾け、時間をかける必要性を教えてくれるからです」と説明。
さらに「『Dilly Dallying』とは、手放すことです。受け入れるのが難しいかもしれませんが、意図的な休息も生産的になり得るのです」と、メンタルヘルス専門家は付け加える。事前に計画された、過度に生産的な日々の精神的負荷とは、いまこそおさらばする時かもしれない。そうして、完全なる静寂の中では、純粋に自分の時間を楽しむことができると彼女たちは主張している。
From madameFIGARO.fr
text: Leonie Dutrievoz (madame.lefigaro.fr) translation: Eri Arimoto