寿命を10年伸ばす食べ物とは?

Lifestyle 2022.04.19

ノルウェーの研究によると、20歳から豆類、未精製の穀物、ナッツ、フルーツ、野菜を毎日摂取すると、長寿が大きく伸びる可能性があることがわかった。

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豆類、未精製の穀物、ナッツ、フルーツ、野菜類の日常的摂取は、寿命に大きな影響を与えるかもしれない。photography: Getty Images

一日1個のりんごを食べれば医者は不要、ということわざがヨーロッパにある。しかし医者を本当に遠ざけてくれる食べ物はあるのだろうか。この問いにノルウェーのベルゲン大学の研究者が答えてくれた。2月8日に発売されたPLOS Medecine誌で、寿命を10年延ばす可能性がある、20歳から採用すべき“最適な食事法”が発表された。豆類(エンドウ豆、レンズ豆、大豆)、未精製の穀物(オーツ麦、トウモロコシ、米)、ナッツ(クルミ、アーモンド、ピスタチオ)を豊富に摂り、同時に赤身の肉や加工品を減らすと、女性では10.7年、男性は13年も寿命が伸びる可能性があるそうだ。

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心臓病やがんのリスクの減少

アメリカ、中国、ヨーロッパにおける病因を分析する「世界の疾病負担研究(GBD)」が発表する数字をもとに、研究チームはこの結論に達したとのこと。栄養不良は年間1100万人の早期死亡の原因と想定されている。これらの結果を他の最新のメタ分析と交差させ、食べ物と寿命の関係を明らかにした。

まず圧倒的に支持されているのが豆類だ。日常的に200g摂ると20歳以上の場合、寿命が2年延びるそうだ。水溶性食物繊維が豊富な未精製穀物を一日に225g、必須ミネラルの源であるナッツを25g食べることでも同じ結果が出ている。

研究者によればこれらの食べものをたくさんの野菜と果物と組み合わせるのが理想的だそうだ。反対に赤身の肉は減らす、あるいはまったく避けることを提唱している。ベーコン、ソーセージやパテなど加工食品は特にそうだ。これらを完全にやめない場合、延びる可能性のある寿命は男性の場合7年、女性は5年まで縮んでしまう。

ベルゲン大学の公衆衛生の教授であり、今回の研究のリーダーであるラース・トゥール・ファドネスによると、この食事法によって寿命が延びるのはおそらく「心臓病、糖尿病、がんのリスクが減るから」だとしている。

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新しい食習慣を始めるのに、遅すぎることはない

では20代は当の昔に過ぎてしまったし、これまで青野菜より精製された穀物や加工品を多く食べてきた人の場合、いまから食事を変えても寿命を延ばすのは無理なのだろうか?

軌道修正は可能だと研究者たちは不安を拭い去ってくれる。「歳を取った人の場合、寿命が伸びる年数は下がるものの、生きられる年月をかなり伸ばすことは可能」という結果が出ている。40歳の女性が適切な食事に切り替えた場合、寿命を10年延ばすことができ(男性は11.7年)、60歳を過ぎた女性では8年(男性は9年)、80歳以上になると性別関係なく3年に下がってしまう。

text: Tiphaine Honnet (madame.lefigaro.fr) translation : Hideko Okazaki, Hana Okazaki

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