そこは自分のための小さな美術館 質感のある鉱物やモノクロ写真、シックな空間づくりが素敵。

Lifestyle 2022.10.06

素敵なアートと暮らす小島紗季。センスのいいシックな色選び、モノクロ写真やポスターなどを、生活空間で生かすテクニックなど、自身のインスピレーションのままに巧みに彩られたアート空間は大人の女性にとって良い参考になる。

小島紗希 アニヴェン ディレクター

20220825-SAKI-KOJIMA-01.jpg普段から黒を着ることが多い彼女らしいシックでミニマルな部屋。ナップフォード・ポスター・マーケットで購入したジョセフ・アルバースのポスターがスパイスを加える。

媚びないイメージと他に類を見ないカラーリングで頭角を現しているコスメブランドのアニヴェン。ディレクター小島紗希の豊かな独自性を担う要素のひとつが、石の存在だ。

20220825-SAKI-KOJIMA-02.jpgフォトグラファー水谷太郎の写真と、作家の佐々木啓輔によるキュービック型オブジェ。

20220825-SAKI-KOJIMA-03.jpgカシカで見つけたアンモナイトが隠れている古い石の上に、友人のスタイリスト濱本愛弓からもらった河原の石を積んで。

ブランドの世界観と一貫したモダンシックな自宅にも、写真やポスターに混ざって、そこかしこに石がちりばめられている。アーティストが手がけた石の“作品”もあれば、どこかで拾ってきたものまである。「不揃いで整っていないものが好きなんです。不自然な造形美や整えられすぎたものに対するアンチテーゼがあって。石は川の上流から下流に流れていくと丸くなっていく。その経年変化や個体差があるところが、どこか人間に似ているような気がします」

20220825-SAKI-KOJIMA-04.jpg手前は山田能資に依頼したアニヴェン別注のオブジェ。

20220825-SAKI-KOJIMA-05.jpg石でガラスを挟み込んだ松原幸子の作品。 

この日の彼女のネイルが、窓際に飾られていたジョセフ・アルバースのポスターのカラーリングと同じであることを指摘すると「本当ですね(笑)! 意識したことはなかったけれど……でも、もしかしたら日々目にしているものが、知らないところでクリエイティビティの源になっているのかもしれません」

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20220825-SAKI-KOJIMA-06.jpg世田谷のノストスブックスで出合ったAJI PROJECTのブックエンド。

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ナップフォード・ポスター・マーケット
欧米に根付く質の高いポスター文化を広めるため、2014年に創業したポスター専門店。平均価格帯は6万〜8万円。気軽にレイアウトできる作品のほか、目の肥えた顧客向けにヴィンテージや希少なものも取り揃える。今後はオリジナルやコラボアイテムも増やしたいそう。

Knapford Poster Market
東京都渋谷区代々木4-12-6
tel:03-3370-2675
https://knapford.com

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カシカ
「生きた時間と空間を可視化する」をコンセプトに、新木場の銘木倉庫跡に誕生したショップ、カフェ、ギャラリーの複合店。古家具からデザインプロダクト、アートまで、さまざまなイベントを開催。時代や場所などの背景にとらわれることなく、モノの魅力を発信している。

Casica
東京都江東区新木場1-4-6
tel:03-6457-0826
https://casica.tokyo

*「フィガロジャポン」2022年9月号より抜粋

photography: Wataru Kakuta text: Rio Tomohiro

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