コーヒーを飲み、アルコールを控える「LUVダイエット」とは?

Lifestyle 2023.04.05

健康を維持しながら体重を落とすためには尿酸値をコントロールすること。アメリカでベストセラーとなった『Drop Acid』(1)の著者、デビッド・パールミュッター医師はそのように提唱する。

230320-LUV-diet-01.jpgLUVダイエットのスター品目の一つであるブルーベリーは尿酸値を下げる効果がある。photography: Getty Images

LUV(Lower Ulric Value=低尿酸値)ダイエットは尿酸値を調節・正常化することを学ぶ3週間のプログラムだ。尿酸の生成源は3つだけ:果糖、アルコール、そしてプリン体(いくつかの食品や体内の細胞に含まれている有機成分)。尿酸値が高すぎるとトラブルが発生する。例えば肥満、炎症、心血管疾患、高血圧、糖尿病、結石、痛風などだ。それを防ぐため尿酸値を定期的に測定することが重要である。

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適切な値

尿酸値は医師の処方による検査結果をもとに測定される。パールミュッター医師によれば、高すぎても低すぎてもいけないとのこと。正確には、5.5mg/dL以下がよい(検査結果報告には7.5mg/dL以下と記載してあっても)。そのためパールミュッター氏は医者任せではなく、自分で定期的に数値を測定することをすすめる。ドラッグストアやネットで販売されている家庭用測定器などで週に一回、空腹時に行うことだ。

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食べものに注目

尿酸値を正常な値に“回復”させる手助けをしてくれる食べものは、さくらんぼ(甘いものでも苦いものでも)、ザクロ、ブロッコリー、ブルーベリー、赤玉ねぎ、くるみ、緑ピーマン、きゅうり、トマト、ズッキーニなど。コーヒーも良き味方だ。カフェインが苦手ならデカフェでも大丈夫。「1日1杯のコーヒーは医者を遠ざける」とも言う。

逆に、完全にカットする、あるいは劇的に減らすべき食品は、シーフード、赤身の肉、内臓系、きのこ、アスパラガス、果糖、アルコール(特にビールや蒸留酒)、そしてグルテンを含むすべて。パールミュッター氏の本には美味しそうなレシピも多数掲載されている。

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体重への影響

尿酸は多くの生化学反応の中核に位置し、結果として酸化的ストレスをもたらす。中でも糖分が及ぼす悪影響を強めてしまう。いくつかの研究では、果糖を多く摂取したマウスはほかのマウスと比べて食べる量は多いが運動量は少なく、結果、脂肪が増えたことが示された。この体重増加の理由の一つは、果糖から来るレプチン(満腹感のホルモン)の制御だ。これ以外にも肝臓、脂肪の代謝、インシュリン耐性などへの影響も考慮されるべきだ。

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サプリメント

パールミュッター氏はケルセチン(抗酸化作用、抗炎症作用、抗ウィルス作用のあるポリフェノール)を1日500mg、そして脳内と全身の炎症を抑えてくれるオメガ3脂肪酸であるDHAを1日1000mg摂ることをすすめる。これによって糖分量の高い食事による悪影響を防ぐこともできる。1日500mgのビタミンCは血中の尿酸値を下げ、尿からの排出を助けてくれる。また、デトックス作用のある単細胞緑藻類のクロレラを1日1200mg摂取することによる尿酸値の低下作用の研究も行われている。

(1)『Drop Acid』デビッド・パールミュッター著

Laurence Negroni-Nikitine (madame.lefigaro.fr) translation: Hana Okazaki, Hide Okazaki

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