「夜のジョギング、男装したら快適だった」アメリカ人女性の投稿が話題に!
Lifestyle 2025.01.29
夜間に女性が一人でジョギングすることは、どんなに治安が良い地域でもあまり薦められることではないだろう。どうにか女性でも夜間のジョギングを楽しめないか?そこでクレア・ワイコフ(44歳)が考えた方法は、男装して走ることだった。
男装でジョギングしてみたら...
米ヴァージニア州リッチモンド在住のクレアは、この20年ほどジョギングを趣味としてきたが、夜間に走ることには危険性や不安を感じていた。実際、不審者が近づいてきたり、罵声を浴びせられたりと、不愉快な思いを何度もしているという。また、アメリカではトランプ大統領が勝利した直後に「Your body, my choice」(お前の体、俺の選択)という女性蔑視的なワードがSNSにあふれ、中絶の禁止など女性の権利を制限するような動きが進んでいる。クレアもこの変化を肌で感じ、一人で走ることの恐怖や不安をいっそう強くしていた。
しかし、夜間のジョギングには昼間とは違う魅力がある。男性であるクレアのパートナーは夜のジョギングを楽しんでいて、その話を聞くたび、クレアも同じように楽しみたいと考えるようになったのである。
そこでふたりが考えついたのが、男装して走ることだった。クレアは口ひげ、タトゥーの描かれたシャツ、かつら、男性用のウェアを用意し、さっそくひとりで夜のジョギングに繰り出した。そして、すぐに違いに気付いた。
「夜にひとりで外を走るのが快適だと感じたのは初めてでした」と、クレアは語る。周囲の人々が本当に男性だと思ったのかどうかは不明であるが、普段とは違い、不快な思いをすることなくジョギングを楽しめたのだ。「無敵のスターを手に入れたマリオのような気分」だったとクレアは話す。
男装して夜のジョギングをするクレアさん
---fadeinpager---
SNSでは賛同の声も
クレアはこの発見について、実際に男装してジョギングする動画付きでInstagramに投稿することにした。愉快な動画にするため、赤い帽子にシャツ、特徴的な黒髭を鼻の下につけて、どことなくマリオのような格好をした。この投稿はたちまち大きな反響を呼び、20万件以上のいいねと1000件近いコメントを集めた。
コメントには「素晴らしい」とクレアのアイデアを賞賛する声が多く、同じように男物の服を着てジョギングしている女性からの書き込みも目立った。その多くはジョギング中の不快な体験が激減したという報告で、男装が女性の安全確保のための有効な手段の一つであることが改めて浮き彫りになった。
クレアはこの試みのおかげで「走りに行きたいという気持ちがさらに高まりました」という。そして女性たちに、男装してジョギングをしようとInstagramを通じて呼びかけている。
男装のやり方を紹介するクレアさん
text: Itsuki Yoshii