「書く瞑想」で自己理解を深めよう。【心と思考をリセットする、大人のためのホームワーク vol.1】
Lifestyle 2025.09.04
猛暑から解放され、ひと息つけそうな秋の始まり。週末や休日に何も予定を入れない時間をあえて作って、心や思考をリセットする「大人のホームワーク」にトライしてみませんか?
第1回は、近年注目が集まるジャーナリングを紹介。
『書く瞑想ノート』で、変化がわかるジャーナリングを。
次から次へと押し寄せる仕事や家事のタスクをこなし、プライベートの予定も充実させ、オンもオフも頑張り続けている私たち。ふと立ち止まった瞬間に「自分の大切にしたいものがわからなくなってしまった」「モヤモヤとはっきりしない不安やストレスを感じる」ということはありませんか?
そんな大人たちにホームワークとして試してもらいたいのが、"書く瞑想"と言われるジャーナリング。心の内を書き出して気持ちを整理したり、自分自身への理解を深めたり、目的を明確にしたりすることができるものとしてセラピーなどでも利用されるメソッドです。
ペンとノートさえあればすぐに取り組めるものだけど、初心者にガイドとしておすすめしたい一冊が、吉川めいさんの書籍『本心に気づき、自分を生きる 書く瞑想ノート』。

ジャーナリングで具体的な変化を感じやすくするためには、「書く」時の3つのルールを大切に、と吉川さんは教えます。
ルール1:「ド素直、ドストレート、ド直球」で書く
学校や社会生活では、美しくまとめること、わかりやすく書くことが求められますが、書く瞑想では、お行儀良く書く必要はありません。
怒りが出てきたらむかつく感情をそのままに、愚痴しか出てこないな らツラツラとその愚痴を、イヤだったことを思い出したなら、「イヤだった! イヤだった! イヤだった!」と繰り返したい気分なのか、「イヤだった......」と静かに泣きたい気分なのか、それとも、「もうイヤ だよーーー!!」と叫びたい気分なのかなど、心の温度感をそのまま書き 出してください。
言葉にならないようなぐちゃぐちゃな文字でも、なぐり書きでも、箇 条書きでも、走り書きでも、イラストでも、どんな形でもOK。大切なのは、あなたの心の声をそのまま書き出すことです。
書いたノートは誰に見せるものでもありませんから、安心して、思ったこと、感じたことを心のままに書き出しましょう。
ルール2:気が済むまで書く
なぜかわからないけれど繰り返し湧き出てくる感情は、何十回でも、何百回でも、出てくるたびに書き出しましょう。一度書いたことだからもう大丈夫、とふるいにかけず、自分の中で繰り返し湧き出ている状態を可視化して、認知することが、自己理解へとつながります。
ルール3:何も出てこなくても書く
いざ書こうと思っても何も出てこない、という場合は、そのまま「わからない、なんで出てこないんだろう? 言葉は出てこないけど、何かソワソワしてる、これはきっと......」のように、そのまま内面で起きていることをリポートするように書き出しましょう。
誰かに認められるために、いい子になる必要はありません。自分の中にあることを一切ジャッジすることなく、手を動かして、書く瞑想に正解・不正解はないことを自分に示してあげましょう。
その繰り返しによって、心の奥底にしまっていた思考や感情がほぐれ、後から出やすくなることもあります。
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心の状態に気付き、悩みの根源にアプローチ。
ペンとノートを用意したら、いざスタート。
書籍では、「不安・恐れ」「自尊心」「自分を愛する」「嫉妬」「評価」「パートナーシップ」など15のテーマ別に、書く瞑想に取り組むことができるようになっています。

ガイドに沿って心のままに書き出すことで、「なぜこんな気持になるのか」「どうしていつも同じように反応してしまうのか」といった悩みに一歩進んだ視点がもたらされ、自然と気付きが訪れるはず。
「自問していく中で、戻っていくところはひとつ。それは"あなた"」と、吉川さんは話します。「心の声をどう扱うかで、あなたの体験、生き方が決まるのです」
この秋、ジャーナリングを通じて自分の軸をいま一度見直し、自己理解を深めるきっかけにしてみては。