【睡眠改善】まだまだ寝付けない夜に実践すべき6つのこと。
Lifestyle 2025.10.18
眠りにつくには、ほてった身体を鎮め、体温を下げる必要がある。暑い日はなかなか寝付けないこともあるだろうが、いくつかの簡単な習慣を取り入れることで、スムーズに眠りにつくことができそうだ。
猛暑日の夜は、なかなか寝つけないものだ。理由は単純で、速やかに眠りにつくには、ほてった身体を冷ます必要があるからだ。熱を発散して体温調節できるようにするには、涼しい寝室で寝ることが大切になる。「体温調節のために、身体はカロリーを消費します。カロリーを消費することで体温が下がり、眠りにつくことができるのです。暑い環境の場合、身体は熱を放出できず、体温を下げることができません」と、神経生物学者であり、Inserm(フランス国立健康医学研究機構)の研究部長であるジョエル・アドリアン氏(1)は述べている。体温を下げて眠りにつくには、次のような行動が有効だという。
夕食を軽めにとる
このルールは、1年中当てはまる。ナスのキャビア、フムス、ツナのムースなど、たくさんの料理が並ぶディナーパーティーに参加すると、消化器系に負担がかかり、体温を上昇させるため、眠りにつきにくくなる。気温が高い時には、わざわざ自分の足を引っ張るような行為は避ける方が賢明だろう。また、夜中にキッチンに駆け込む事態にならないように、夕食には炭水化物をしっかり摂るようにしたい。一般的に、体温を上げないためには、タンパク質(肉、卵)や脂肪分を多く含む食品は避ける方が無難とされている。
常温のハーブティーを飲む
猛暑のせいで、温かいドリンクを飲みたい気分にはならないかもしれない。しかし、ハーブティーを飲むことが夜の習慣になっているなら、常温のものを飲むようにしたい。ぬるま湯のシャワーを浴びるのと同じように、常温のハーブティーを飲むことで、体温調節機能が促され、体温を下げることが期待できるからだ。サンザシ、ホップ、パッションフラワーなど、睡眠を最適化するハーブを慎重に選ぶようにしたい。
ぬるま湯のシャワーを浴びる
身体の温度を下げるには、シャワーをぬるま湯にして浴びるのが効果的だ。冷水を浴びるスコットランド式シャワーにする必要はない。むしろ、「冷たすぎる水に対して、身体は熱を発生させる」と、アドリアン博士は指摘する。
シーツを湿らせて部屋を涼しくする
高温の時は、ミストスプレーを取り入れるのも手だ。シーツに水をスプレーするだけで、夜、眠りにつきやすくなるとされる。「水分が蒸発すると、冷たさを感じるのです」とアドリアン博士。こうすることで、体温が下がり、早く眠りにつくことができるという。もちろん、裸で寝てもいいだろう。ただし、夜間は体温調節ができないので、夜中に寒さを感じた場合に備えて、必ずシーツを掛けておくようにしよう。
リネンよりもコットンを選ぶ
シーツの上で汗だくにならないようにするには、シルク、合成繊維、コットン、リネン......、どの素材を選ぶべきだろうか? 答えは明確で、コットン一択だ。合成繊維は汗をかきやすく、空気の循環も良いとはいえない。また、リネンは綿よりも吸湿性が低い。
瞑想とソフロロジー
もうひとつ、穏やかに入眠に導いてくれるおすすめの方法がある。ベッドやマットの上でほんの10分程度で、日々の忙しさや暑さから解放される秘策として、腹式呼吸によるソフロロジーや瞑想エクササイズを試してみるのもいいだろう。ソフロロジーは、特に呼吸に集中するメソッドで、身体と脳にしっかり酸素を供給することで、神経系をリラックスさせる効果が期待できる。瞑想は、眠れないときに、心を落ち着かせ、安らぎをもたらす働きがある。寝苦しい夜は、このふたつのアクションを取り入れてみるといいだろう。
(1) ジョエル・アドリアンは、『Sleep Better and Overcome Insomnia. The Keys to Reconciling with Sleep(よく眠って不眠症を克服する。睡眠と和解するための鍵)』の著者。(ラロース社刊)12.90ユーロ
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text: Ophélie Ostermann (madame.lefigaro.fr) translation: Eri Arimoto