暑い季節こそ気になる！ 賞味期限切れしたもの、大丈夫？

この季節だからこそ気になる食べ物の限界――。この賞味期限は一体どうやって算定されるのでしょう？ 期限の過ぎたものは食べて大丈夫？ 特に危ない食べ物とは？ 賞味期限についてまとめてみましょう。

DLC、消費期限は試験所で産出される。食品は各種の品質劣化試験を受け、細菌の数が増殖し食用に適さなくなるまでにどのくらいかかるかが測定される。

 

気になる表示の読み方は？

法律の規定によると、食料品の表示には「食品の品質特性が維持される期限、および固有の保存方法」が明記されていなければなりません。やや不明瞭な言い回しですが、そこから業界は食品表示に関して二種類の期限を作り出しました。

消費期限（DLC）

「●年●月●日までに消費すること」と表記されます。傷みやすい食品にはこの期限の記載が義務づけられています。この日付を過ぎた食料品は、直ちに衛生上の危害をおよぼす（サルモネラ症、リステリア症など）要因となる恐れがあります。したがって、この期限は決して超えてはならないということです。

推奨使用期限（DLUO）

「●年●月●日以前に消費することが望ましい」と表記されます。この期限は単なる目安という位置づけであり、表示される食品（飲料、缶詰、コーヒーなど）は限られています。この日付を過ぎても食べることは可能ですが、風味や栄養面での品質は保証されません。例えば、お菓子であれば、ぱさぱさになってしまったり、ジュースの場合、ビタミンなどの栄養素が失われてしまったりすることも。しかし、たとえリスクは小さいとはいえ、半年前に賞味期限が過ぎてしまったものを食べるようなことは控えたほうがいいでしょう。

数日なら期限を過ぎても大丈夫？

消費期限は試験所で算出されます。食品は各種の品質劣化試験を受け、細菌の数が増殖し食用に適さなくなるまでにどのくらいかかるかが測定されます。一般的に、試験所は数日の余裕を見ています。消費者の手に渡ったあと、必ずしも適切な状態で保存されるとは限らないからです（例えば、コールドチェーンが途切れる、など）。
したがって、賞味期限を過ぎてから24時間たったものを食べてもそれほど危険ではないといえます。とはいえ、食べ物によってリスクの度合いは異なります。消費期限を過ぎて数日経っても、ヨーグルトなら単に酸っぱくなるだけですが、肉加工食品や調理された魚などは、とても危険です。

開封後も食品の消費期限は同じなの？

期限の日付は、冷蔵庫に入っている、密閉しているなど、標準的な使用環境を想定して算出されています。乳製品や肉加工食品あるいは精肉のような食品は、一度封を切ったら、消費期限の日付がいつであれ、48時間以内に食べ切るべきです。

期限間際の食品を冷凍しても大丈夫？

大丈夫です。しかし、消費期限まであと何日残っているかをラベルにメモしておくことをお忘れなく。こうしておけば、解凍した後、何日で食べきらなければならないかが一目瞭然です。そのかわり、消費期限を過ぎた食べ物は決して冷凍しないこと。冷凍することで細菌の増加は止められるにしても、もともと付着している細菌がそれで死滅することはありません。食品を解凍した際、細菌の増殖速度は冷凍する前より増すため、食中毒をまねく恐れがあるのです。

ゴミ箱へ！

期限は過ぎていないけれど、様子がおかしいということも。そういう食べ物は、洗えばいいのか、それとも捨てたほうがいいのかどちらでしょう？
以下に挙げるものは、すぐにゴミ箱行きの代表例です。

●少しだけカビの生えたパン、穀類、ドライフルーツ：カビの生えたものは体にとってきわめて有害になることもある。
●包装のプラスチックが膨らんでしまった精肉や肉加工食品：きちんと密封されていなかったしるし。その結果、微生物が繁殖した可能性がある。
●少しだけカビの生えた、水分を多く含んだ食品：スープ、ジュース、コンポートなど。
●蓋が盛り上がっている缶詰：おそらくサルモネラ菌が多量に発生している。
●あやしい匂いがする、またはべたべたした感じがする牛肉、豚肉、鶏肉、魚：サルモネラ菌が付着している可能性がある。
●賞味期限が消えてしまった卵で、水に沈めると浮かんでくるもの。または、ひびの入った卵：サルモネラ菌が付着している可能性がある（卵は、細菌性食中毒の原因の第一位。軽く扱ってはならない食べ物のひとつだ。）

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