旬を愛でる、秋グルメ辞典。 脂も旨味もたっぷり。戻りガツオのシーズン到来！

初ガツオに比べ、脂がのった戻りガツオは、もっちりとした食感も魅力。2度目の旬を楽しみましょう。

組み合わせの妙が鍵、予約の取れない店。
赤坂 おぎ乃｜赤坂

料理はすべて¥30,800のコースから。「カツオのたたき 卵黄醤油かけ」。噛み締めるほどに藁の薫香と鉄分の風味が交錯する。

カツオといえば“たたき”が常套。それにひと捻りを加え、和食店ならではの味に仕立てたのは荻野聡士店主。今年オープンの同店で腕を振るう期待の新星だ。「脂がのり、もっちりとした食感の戻りガツオは藁で炙った後、バフンウニと卵黄ソースを添え、より爆発力のある旨味を引き出しました」と店主。いっぽう、初ガツオなら薬味を合わせ、さっぱり仕上げるなど、素材への確かなアプローチから生まれる一品は緩急の付け方も見事。いま、最も注目すべき一軒だ。

「サバの味噌幽庵焼き」。白味噌の優しい甘味がサバとよく合う。

荻野店主は33歳。京都の嵐山吉兆、銀座の小十、奥田を経て独立した。

＊『フィガロジャポン』2020年10月号より抜粋

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