ザクロ、アサイーよりも強力! 生のカカオの威力とは?

Gourmet 2021.11.17

チョコレートの原点は生のカカオ。ローカカオは食用可能な未加熱の種。しかしそのさまざまな効能はあまり知られていない。4人の専門家が、説明を添えながら食べ方を教えてくれた。

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ローカカオの効能。photo : iStock

カカオと言えば、すぐに思いつくのは板チョコ、ムース、フォンダンショコラ。生の状態のカカオはあまり連想しないだろう。しかし、アメリカの先住民は何千年も前から栄養価の高いこの種を食べている。4人の専門家に話を聞いてみた。

「神の食べもの」

モリンガやスピルリナと同様、カカオ豆はとても栄養価の高い食品。「神の食べもの」と言われているくらいだ。「チョコレートとは違い、ローカカオは火を通していません。おかげでビタミンや、カカオ豆に豊富に含まれる抗酸化作用のあるエピカテキンがそのまま摂れるのです」とフランス農業開発研究国際協力センター(Cirad)のカカオの香り専門の研究員、ルノー・ブランジェは言う。

ローカカオはどこから来るのか

カカオの実の果肉と種は4~7日間発酵され、その後、4~10日間乾燥される。それから低温で砕く。こうして得られた種は加熱されたチョコレートより3倍から4倍もの抗酸化物質を含んでいる。食品の抗酸化力を数値で表す「ORAC値」(酸素ラジカル吸収能)というものがあるが、ローカカオのORAC値はとても高い。

2011年に「Chemistry Central Journal」誌に掲載された研究によると、産地によって変動はあるものの、ローカカオのORAC値はザクロの3倍、アサイーの1.5倍だ。その結果「抗酸化物質であるポリフェノールやフラボノイドが心臓血管の疾患と戦ってくれるのです。血の流動性と血管の弾力性を高めてくれます」と栄養士のサブリナ・ピュドゥバは説明する。

ストレスや睡眠に良い効果を及ぼすマグネシウムも豊富で、「100gのカカオに500mgも入っています」とピュドゥバは言う。運動量の多い人にも朗報だ。「マグネシウムは筋肉の弛緩に作用し、筋肉労働に必要なエネルギーの供給に関与しています」。更にカカオ豆は「カカオのカフェイン」とも呼ばれているテオブロミンも多く含んでいる。「疲労感を抑え、意欲を高めます」とブランジェさんが説明する。ローカカオはできれば朝に食べ、「1日5-10粒に留めておきましょう」とピュドゥバさんは付け足す。

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選び方は?食べ方は?

自然食料品店などで売っていることが多いが、どのように選べばいいのか。Rrraw Cacao Factoryの創立者、フレデリック・マールは、量り売りであれば発酵過程の後に洗ったものを勧める。「種は見た目で判断できます。形が均一で、色は薄めのものがいい」そうだ。板チョコが好みなら、原材料の一番上に「カカオペーストあるいはカカオ豆」と書いてあるものがベスト。豆状であってもパウダーであっても、パッケージ裏の原材料を確認し、単一の産地の「カカオ100%」のものを選ぼう。

また、ローカカオを料理に使うこともできる。今でもメキシコの先住民族はローカカオをおかゆ状に炊いて、スパイスを加えて食べている。もしあなたも食生活に取り入れてみたいなら、シェフであり『Il était une fois le cacao』 (1)の著者であるパスカル・マルタンの提案を聞いてみよう。「カカオ豆あるいはパウダーを、ローストしたお肉などの調理済のものに添えてみてください」。

甘党はフランスの代表的なデザート、イル・フロッタントにカカオニブをかけてみてはどうだろう。それ以外にも、「独特のえぐみや、豆によってはスモークした香りがあり、アイスクリームを作る時にミルクに加えると味に深みを与えてくれます」。ホットココアのようにして朝食に取り入れるのも比較的簡単だ。その場合は「未加工の豆を購入し、ブレンダーやすり鉢でグラインドして自家製ココアパウダーを作るのをお勧めします」と研究員のルノー・ブランジェは提案する。

(1) 『Il était une fois le cacao』 、パスカル・マルタン著、Éditions Lanore、 300ページ、 20 €

text : Marion Tabard (madame.lefigaro.fr)

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