幻の地鶏、天草大王を楽しめるバル。

2016年に熊本県を中心とした九州各地に甚大な被害をもたらした熊本地震。6年が経過したいまも復興への取り組みは続いている。現在開催中の「阿蘇フェスティバケーション2022夏」では、熊本県の人気飲食店が集まった「阿蘇スカイレストラン」がオープン。食を通じて熊本の復興を目指す9つの参加飲食店のこだわりの一品、ぜひ味わってみて。

熊本の食の魅力を堪能できる「阿蘇スカイレストラン」参加店をチェック！

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幻の地鶏、天草大王を楽しめるバル。

鶏バル HIGOYA

昭和初期に絶滅した地鶏を長い年月をかけて復活させた天草の地鶏、天草大王。独特な歯ごたえや弾力、濃厚な旨味やコクが特徴だ。この天草大王を使った料理をメインに提供する「鶏バル HIGOYA」は、希少な食材を使っていながら気軽に利用できるバルというスタイルにこだわる。料理人として20年以上のキャリアを持つ店長の三原孔さんは、「天草大王は刺身なら歯ごたえのある親鶏、焼きものなら柔らかい雛鳥がおすすめ。脂がものすごく美味なので、脂を落としすぎないように調理」しているという。

店長の三原孔さん。

焼きものや刺身など、バリエーション豊富な鶏料理を用意しており、女子会で利用されることも多いという。「店側の人間にとっても食べたい料理なのか、居心地のいい空間なのかを重視する。自分たちが楽しめないとお客様も楽しめない」というポリシーで営業している。もちろん鶏料理だけでなく、ナポリタンやカルボナーラ、ピッツァ、アヒージョといったバルらしいメニューも充実している。

一番人気は料理6品に3時間の飲み放題が着いたコース料理。バーニャカウダとトルコ料理のエズメサラダ、自家製のポテトサラダがのった前菜の盛り合わせ、むねとももの2種を用意した天草大王の食べ比べ、45分かけて低温調理したロティサリーチキン、企業秘密の出汁を使った出汁巻き、旬の野菜をメインにしたアヒージョ、そしてデザートと、充実した内容だ。天草大王の食べ比べは、「脂を落としすぎないように一度加熱処理。ちょうどいい食感を目指し、薄すぎず厚すぎずという絶妙な厚さになるように包丁を入れる」のがポイントだという。

前菜の盛り合わせ。

天草大王の食べ比べ。

ロティサリーチキン。

出汁巻き。

アヒージョ。

コースに含まれるポテトサラダと並び、客の8割がオーダーするのが「鶏バルのチキン南蛮」だ。うずらの肉を揚げた後、ピンク色のタルタルソースをトッピング。目でも楽しめるように柴漬けを入れた門外不出のオリジナルソースで、柴漬けによるシャキシャキした食感が楽しめる。「ひと皿に4個入っていますが、衣が油をあまり吸わないように工夫しているので、女性でも2～3個はペロリといけます」と、女性を意識したレシピを得意とする。

鶏バルのチキン南蛮。

阿蘇のフェスティバルに出しているのは、その名も「究極のカレーパン」。ランチで出している鶏肉を使ったスパイスカレーをベースに具材を作った。「一般的なカレーパンは、揚げた時にパンを破裂させないために生地とカレーの比率が7:3くらいになっているのに対して、うちは5:5を目指しました。だから、かじった時に具材のカレーがボリュームたっぷりで、生地が少ない分、油っぽさも少ない」という。新しいチャレンジで熊本の復興に力を入れる。