修道院の暮らしとものづくり モン・サン・ミシェル修道院に教わる、とっておきのレシピ。
Gourmet 2023.03.18
フランスでゲストハウスを経営しながら、家具やインテリアのデザイナー、そして料理スタイリストとして多彩に活動しているローランス・デュ・ティリーは、リトリートに訪れたモン・サン・ミシェルの修道院で修道女たちの料理に魅了された。分かち合うことの大切さを実感した貴重な体験から、彼女は著書『Mont Saint-Michel, à la table des sœurs(原題訳:モン・サン・ミシェル、修道女たちのテーブルで)』を刊行。この本から6つのレシピを紹介する。
カボチャのキッシュ
[所要時間]
準備:30分 調理:1時間程度
[材料]6人分
- 冷凍折りパイ生地 1枚
- カボチャ 500g
- 卵 3個
- 牛乳または低脂肪乳 200ml
- 松の実 大さじ2
- ルッコラ 1つかみ
- オリーブオイル
- 粉パルメザンチーズ(お好みで)
- 塩 ・粗挽きコショウ
[作り方]
- パイ皿にパイ生地を敷きつめ、フォークで刺して空気穴を開ける。冷蔵庫で冷やしておく。
- カボチャは適宜皮をむき、食べやすい大きさに切る。柔らかくなるまで蒸すか塩水で茹でる。分量の卵と牛乳と一緒にミキサーにかけてペースト状にする。塩・コショウを加える。
- カボチャペーストをパイ皿に流し入れ、200℃に予熱したオーブンで30分焼く。
- 松の実はから煎りしておく。
- サーブする時に、上にルッコラの葉と松の実をのせ、オリーブオイルをかける。パルメザンチーズはお好みで。
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カボチャのスープ
[所要時間]
準備:20分 調理:35分
[材料]6人分
- カボチャ 1個
- タマネギ 2個
- バター 50g
- 生クリーム 大さじ1
- ベーコン 6枚
- オリーブオイル 大さじ1
- マッシュルーム 6個
- 塩 ・粗挽きコショウ
[作り方]
- カボチャは皮をむき、種を取り、サイコロ状に切る。タマネギは皮をむいてスライスする。
- 大鍋にバター半量を入れてタマネギが色づくまで炒める。カボチャを加え、水をひたひたに注ぎ、塩を加え、蓋をして弱火で約30分煮る。
- スープに生クリームを加えてミキサーにかける。
- フライパンにオリーブオイルを熱し、中火でベーコンを焼く。
- マッシュルームは洗って水気を拭い、スライスする。残りのバターで炒める。
- スープをうつわに注ぎ、コショウで味を調え、マッシュルームとベーコンを飾りつける。
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ガーリックロール
[所要時間]
準備:30分+2時間 調理:30分
[材料]6人分
- 小麦粉 500 g
- 塩 10g
- ぬるま湯 360ml
- 生イースト 10g(またはドライイースト 7g)
- にんにく 6片
- ハーブ類(タイム、パセリ、セイボリーなど) 15g
- オリーブオイル 60ml
- シュレッドチーズ 100g
[作り方]
- ボウルに小麦粉と塩を合わせて入れ、中心を窪ませ、ぬるま湯を注ぐ。少し混ぜたらイーストも加えざっと全体を混ぜる(生イーストの場合、塩と直接触れないようにすること)。作業台に生地を置き、10分間、下から上へ生地を伸ばしながら手でこねる(最初は生地がべとべとしているが、これは正常な状態)。
- 生地がまとまるようになったらボウルに入れて清潔なふきんをかぶせ、室温で2時間、生地がおおよそ2倍になるまで休ませる。
- オーブンを230℃に予熱しておく。皮をむいたニンニクとハーブ、オリーブオイルをミキサーにかける。ボウルに入れてシュレッドチーズを加える。
- 生地の空気を抜き、作業台に広げ、麺棒で30cm×20cmの長方形にのばす。
- ガーリックオイルとシュレッドチーズを混ぜたものを表面全体に広げる。生地を端からくるくる巻く。
- 継ぎ目を下にしてクッキングシートを敷いた天板に置く。
- 230℃で20分、200℃で10分焼く。
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クミン風味のニンジンサラダ
[所要時間]
準備:10分 調理:30分
[材料]6人分
- ニンジン 6本
- 赤タマネギ 2個
- レーズン 100g
- 油 100ml
- 水 1リットル
- ワインビネガー 大さじ2
- クミンパウダー 小さじ2
- クミンシード 小さじ1/2
- チャイブのみじん切り 大さじ2
- パセリのみじん切り 大さじ1
- 塩 ・粗挽きコショウ
- ナスタチウムの花(好みで)
[作り方]
- ニンジンとタマネギは皮をむいて輪切りにする。
- 鍋に入れ、レーズン、油、水、ワインビネガー、クミンパウダーを加える。
- 塩を加えて沸騰させ、中火で約30分煮る。ザルにあげ、皿に盛り、クミンシード、挽き胡椒、ハーブのみじん切りをかける。好みでエディブルフラワーを飾る。温かいうちに食べても、冷たくしてもおいしい。
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クリスマス・ホットチョコレート
[所要時間]
準備:20分 調理:10分
[材料]6人分
- 牛乳 1リットル
- 製菓用ブラックチョコレート 60g
- きび砂糖 80g
- バニラエクストラクト 小さじ1
- インスタントコーヒー 小さじ1
- シナモンパウダー 小さじ2
[作り方]
- 鍋に牛乳、きび砂糖、バニラエキス、インスタントコーヒー、シナモンを入れ、混ぜながら弱火で加熱する。沸騰しはじめたらすぐに火から下ろす。
- チョコレートを割ってボウルに入れる。温めた牛乳を少しずつ注ぎ、チョコレートを溶かす。全体的に混ぜたら鍋に戻し、弱火で数分加熱する。温かいうちに提供する。
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リンゴ入りガレット・デ・ロワ
[所要時間]
準備:15分 調理:40分
[材料]6人分
- リンゴ 3個
- 冷凍折りパイ生地 2枚分
- 室温に戻したバター 150g
- グラニュー糖 150g
- 全卵 2個 + 照り出し用黄身 1個
- 小麦粉 20g
- アーモンドパウダー 150g
- 塩 ひとつまみ
- フェーヴ 1個
[作り方]
- オーブンを200℃に予熱しておく。
- ボウルにバターと砂糖を入れ、白っぽくなるまで泡立てる。全卵、小麦粉、アーモンドパウダー、塩を加えてさらに混ぜ、フランジパーヌ(フィリング)を作る。
- リンゴは皮と芯を除いて薄く切る。天板にクッキングペーパーを敷き、パイ生地を敷く。フィリングを生地の中央に載せ、縁から2cmを残してスパチュラで広げる。フェーヴを入れる。
- フィリングの上にリンゴのスライスを並べ、2枚目のパイ生地をかぶせる。
- 縁をぎゅっと押して止める。卵黄に水大さじ1を混ぜ、上に塗る。
- フォークで模様を描く。オーブンで40分間焼き、温かいうちにいただく。洋ナシやグレープフルーツ、夏にはラズベリーなどで作ってもおいしい。
『Mont Saint-Michel, à la table des sœurs(モン・サン・ミシェル、修道女たちの食卓で)』
Laurence du Tilly著、撮影 Hachette Cuisine出版刊
240ページ、28 ユーロ
※写真はすべて同書より
text: Marie-Catherine de La Roche photos : Laurence du Tilly/Hachette Cuisine