ニュージーランドの新星が手がける自然派ワインに、いま注目!

Gourmet 2024.05.31

"ピュア"と評されることが多いニュージーランドワインの中で、その極めてナチュラルな味わいで人気上昇中なのが「ブラック エステート」だ。この5月に生産者が来日、注目の地ノースカンタベリーで生まれるピノ・ノワールの魅力について教えてくれた。フィガロワインクラブ会員に、特別なボトルのプレゼントも!

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ニコラス・ブラウンとペネロペ・ナイシュ夫妻。ニコラスが栽培と醸造を担当、ペネロペがゼネラル・マネージャーとして経営や広報などを担う。ペネロペの前職は弁護士。実家が5代続く園芸農家であったため、醸造家のニコラスを結婚相手として紹介した時、父は大喜びしたという。

豊かでやわらかな果実味と繊細でクールな酸味。ひと口飲んだ瞬間、ニュージーランドの美しい自然をイメージさせてくれるのがブラック エステートのワインだ。2007年、ノースカンタベリーのワイパラヴァレーにワイナリーを取得、バイオダイナミック(ビオディナミ)でのブドウ栽培をスタートさせた。発酵にはブドウ畑の野生酵母を使用、酸化防止剤などは無添加、瓶詰めも無濾過で行っている。いわゆる自然派ワインと呼ばれるカテゴリーだが、際立っているのは"造りのきれいさ"だ。果実本来の生命力が感じられるナチュラルな味わいは、リリースされるやいなや評判となり、醸造家のニコラス・ブラウンは"ワイパラヴァレーのライジングスター"と評されるように。2022年にはオーストラリアのワイン専門誌「グルメ・トラベラー・ワイン・マガジン」にてニュージーランド・ワインメーカー・オブ・ザ・イヤーにも選ばれている。

「ここには、以前の所有者がピノ・ノワールを植えていました。購入した当初、何の品種を植えようかと考えましたが、ノースカンタベリーの北東に位置するこの地は、冷涼であると同時に、土壌は粘土質と石灰質、砂岩質でピノ・ノワールに向いているんです。ここなら果実味が重すぎず、フレッシュな酸味を兼ね備えたワインができると確信しました」

そう語るニコラスの予測どおり、出来上がったのは酸味と果実味のバランスがよく、なめらかなテクスチャーを感じさせるワインだった。味わいがナチュラルながらもリッチ、果実の旨味がしっかりと生きている。聞けば、果汁を澱にコンタクトさせたまま熟成させるシュール・リー製法を用いているという。

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健康なブドウを育てるためには?

ノースカンタベリーは西側に壮大なサザンアルプス、東側には太平洋が広がり、乾燥した気候と十分な日照時間で、基本的にブドウは健康に育つ。だがニコラスはより健康なブドウを育てるため、ビオディナミでの栽培を選んだ。

「健康なブドウを育てるには、土壌の健全性をより高めなくてはいけません。ブドウを栽培するというより、自然のリズムに沿って、ブドウの成長を見守るという感覚です」

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ワイナリーにはレストランも併設し、オーガニック野菜を使った料理を提供している。経営やメニュー開発などはペネロペが担当。一般の来場も可能だ。

畑では下草を生やしたまま生物多様性を実現、プレパレーション(ビオディナミの肥料)も自家製と、いっさいの手抜きなし。自分たちのワインを選んでくれる人がより安心してくれるようにと、ニュージーランドのオーガニック認証「BioGro(バイオグロ)」や、世界で最も基準が厳しいとされる「Demeter(デメター)」も取得した。

現在、ワイナリーは24ヘクタールの自社畑を擁し、ピノ・ノワール以外にシャルドネやリースリング、シュナン・ブランなどを植えている。世界的な気候変動がある中、"クールクライメイト"を生かした繊細でエレガントなワインを造り続けるのが目標だ。そのため、畑の管理には徹底してこだわる。所有する畑は「ホーム」「ダムスティープ」「ネザーウッド」の3つで、ワインにはそれぞれの畑の名前が冠されている。畑ごとに個性も違い、たとえば「ホーム ピノ・ノワール」は美しい果実味と軽快な味わいで、「ネザーウッド ピノ・ノワール」はアロマが華やかで余韻が長い。そして、「ダムスティープ」はクールで複雑なスタイルに仕上がるという。共通するのは、香りに奥行きがあることと、果実のうまみがしっかりと感じられることだろう。「畑ごとのブドウの個性を尊重したい」とニコラス。

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自然の息吹を感じる、しなやかなワイン。

これらのフラッグシップの中でも興味深いのが「ダムスティープ ピノ・ノワール 2019」だ。名前のとおり、畑は"ダムスティープ(急斜面)"で、土壌は石灰岩と砂岩、日照にも恵まれているので、ブドウは力強く完熟し、しなやかなストラクチャーを感じさせるワインに仕上がる。アーシーなニュアンスもあり、どこか自然の息吹を感じさせるのが魅力だ。

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「ダムスティープ」の畑。海抜140~180mの場所に位置。9つの区画に分けてピノ・ノワールを栽培している。2017年には「BioGro」認証を取得。

「ニュージーランドのワインは、マールボロのソーヴィニヨン・ブランやセントラルオタゴのピノ・ノワールなどが世界的に認知されるようになりました。とはいえ、ノースカンタベリーのピノ・ノワールも負けてはいません(笑)。この土地から生まれるワインの魅力を多くの人に知ってほしいと思っています」

「ブラック エステート」のワインはしみじみとおいしい。そして、そのナチュラルな味わいは、飲む人を一瞬でリラックスさせてくれる。週末に楽しみたいワインの筆頭になってくれるに違いない。

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チェリーやハーブなど、アロマティックな香り。果実の甘みが上品に表現されつつ、深みのある味わい。肉料理はもちろん、魚の煮つけや根菜類の煮物など、醤油味の和食とも好相性。ブラック エステート ダムスティープ ピノ・ノワール750ml ¥5,170/ラック・コーポレーション
●問い合わせ
ラック・コーポレーション Tel:03-3586-7501

生産者のサイン入り「ダムスティープ ピノ・ノワール2019」を1名様にプレゼント!

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text: Kimiko Anzai

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