ハイランドパークの魅力が際立つ、気鋭シェフとのセッション。
Gourmet 2024.06.20
PROMOTION
スコットランドの北、大小70以上の島々からなるオークニー諸島。そのうち最大の島であるメインランドで1798年に創業し、225年以上もウイスキーを作り続けてきたのがハイランドパーク蒸留所だ。

風が吹き荒れ木々すら育たない荒涼とした島に住む人々は、ほとんどが15世紀までこの地を支配したヴァイキングの末裔。ハイランドパーク蒸留所を創業したマグナス・ユンソンも誇り高きヴァイキングの血統を持ち、当時は聖職者などと兼業しながらウイスキー造りを開始したという。
いまやスコッチのシングルモルトウイスキーを代表する銘柄のひとつとなっているハイランドパーク。軽やかでアロマティックなフレーバーを持ち、その味わいのバランスの良さから「究極のオールラウンダー」とも評される。 そんなハイランドパークの唯一無二のフレーバーを、一日限りの料理と楽しむ特別なイベントが、東京・乃木坂の「AC HOUSE(エーシーハウス)」を舞台に開かれた。
---fadeinpager---
唯一無二のフレーバーを生む、5つのエレメント。
イタリアやノルウェーで数々の星付きレストランを渡り歩き、新北欧料理に魅せられたシェフの黒田敦喜さんが開いたエーシーハウス。店主が自らの経験から再解釈した食材のレイヤーで織りなすイノベーティブなコース料理を、ヒップホップをはじめとするジャンルレスな音楽とともに提供する隠れ家のようなレストランだ。

ハイランドパークとエーシーハウス、両者の哲学の共鳴によって実現した「HIGHLAND PARK LIMITED SESSION in AC HOUSE」。イベントの冒頭ではハイランドパークのブランドマネージャーを務める藤井祐輝さんから、プロのテイスティング作法や、ハイランドパークのフレーバーを形成する5つのエレメント「フロアモルティング」「ピート」「カスク(樽)」「気候」「カスクハーモナイゼーション」が解説された。
ハイランドパークの力強くも優しい味わいを生むのが、伝統のフロアモルティングとオークニー産のヘザーピート。フロアモルティングとは、水に浸けた大麦を床に広げ、人力で漉き返して発芽させ、麦芽(モルト)にする際の工程を意味する。その際、ちょうど良いところで発芽を止める乾燥時の熱源としてピートを焚くことで、スコッチに独特のスモーキーなフレーバーがもたらされる。
ピートとは地中から採掘される「泥炭」のこと。ハイランドパーク蒸留所のフロアモルティングでは、約3000〜4000年にわたりヘザーという花々が堆積して出来た特別なピートが使用され、それが唯一無二のアロマティックな香味の源泉となっている。さらには、2種のシェリー樽による熟成や長期熟成に向いたオークニー独特の熟成環境、ブレンド後の原酒を再び樽に詰めて行う長期間のマリイングなど、手間を厭わない伝統の工程によって、「ハイランドパーク」の香り高きフレーバーが生まれるのだ。
アロマティックなウイスキーと、革新的な料理のセッション。
イベントではまず、「ハイランドパーク12年 ヴァイキング・オナー」、「ハイランドパーク15年 ヴァイキング・ハート」、「ハイランドパーク18年 ヴァイキング・プライド」の3種をストレートでテイスティング。それぞれのハイランドパークには、黒田シェフが趣向を凝らした3種のフィンガーフードが合わせて提供された。

優しくフローラルな甘さと心地よいスモーク感が感じられるハイランドパーク12年と合わせるのは、焼いた生地をさらに揚げ、炭火で焦げ目をつけてビワのジャムや甘エビ、ハッカやローズマリーを乗せたブリオッシュ。芳醇なバニラや柑橘のようなフレーバーが楽しめるハイランドパーク15年には、葉巻に見立てたラングドシャでルイボスのクリームを包み、チョコレートやピーカンナッツ、シソの花などと合わせたスイーツを。そして、熟した果実の濃密な甘さや優しいスパイス、アロマティックなピートが完璧なバランスで調和するハイランドパーク18年には、豚の血と肉を混ぜたペーストに梅のパウダーをかけたブーダンノワールを合わせて。それぞれのウィスキーと料理の味わいが口の中で調和し、新たな発見と喜びを伴って伸びやかな余韻ともに消えていく。
---fadeinpager---
一杯のカクテルとひと皿の料理に、共鳴する哲学。
続くセッションでは、ハイランドパーク12年でマリネした羊肉を使った肉料理や、豚の頬肉を塩漬けにしたグアンチャーレを詰めたパスタ料理、フレッシュ、寒天、ピクルスと異なるスタイルで味わうメロンとココナッツアイスクリームのデザートを、3種のハイランドパークを使ったカクテルとのペアリングで堪能した。

肉料理とともに提供されたのは、シロップ漬けにした柚子の皮を結晶化させたパウダーをかけたハイランドパーク15年の柚子ハイボール。柚子や甘夏など、柑橘の爽やかなフレーバーの中に、しっかりと感じられるハイランドパークの豊かな味わい。炭火で香ばしく焼き上げられた羊肉との相性も抜群だ。
そしてパスタ料理に合わせるのは、ホアジャオやホワイトペッパー、バニラやジュニパーベリーなどのスパイスを使った自家製クラフトコーラで、ハイランドパーク12年を割ったハイランドコーク。「ピザとコーラをイメージして」と黒田シェフが説明する、見た目も味わいも遊び心に満ちたペアリングだ。

さらに最後のデザートには、ハイランドパーク18年で煮込んだブラックタピオカを使った、ココナッツやほうじ茶が香るドリンクを。最後の一杯とひと皿まで共鳴する、ハイランドパークとエーシーハウスの哲学。東京の地でイノベーティブな挑戦を続ける黒田シェフらのチームと同様に、ハイランドパークも幾度もの革新によって伝統を創り上げ、その味わいはいまもなお進化を続けている。

---fadeinpager---
魅惑のイベントが教えてくれた、ハイランドパークの新たな楽しみ方。

イベントの最後には、3種のハイランドパークから年数を明かさずに提供された、一杯のヴィンテージを当てるブラインドテイスティングも。正解となるハイランドパーク15年を言い当てた参加者には、ハイランドパーク18年が贈られた。

「ハイランドパークには際立つ個性があるので、合わせる料理を考えるのはとても楽しかったです。チームのメンバーと力を合わせ、感性や遊び心を大切にしながら生み出したのが今回のペアリング。僕自身もウイスキーが大好きなので、とてもやりがいのあるチャレンジになりました」
そうイベントを統括した黒田シェフに続き、藤井さんも「数々のハイランドパークを使ったカクテルを飲んできましたが、今回のハイランドコークやタピオカドリンクには驚きました。コーラやタピオカにひねりを加えれば、こんなにハイランドパークの魅力が引き出されるのかと。自由にハイランドパークを楽しもうという姿勢と発想にとても感銘を受けました」と、この日のイベントを振り返った。
オークニーという最果ての地で、誇り高き造り手たちが生み出すハイランドパーク。アロマティックなピートが彩る豊かな香りと味わいのハーモニーを、読者にもぜひバーや家庭で、自由かつイノベーティブに楽しんでもらいたい。

エーシーハウス
東京都港区西麻布2-7-7
営)12:00〜(土)、19:00〜(火、土)
完全予約制
休)日、月
予約は→www.tablecheck.com/ja/shops/ac-house/reserve
Instagram:@ac_house_jp

ハイランドパーク12年 ヴァイキング・オナー
オークニー島の文化を体現したのがこの12年。1798年の誕生依頼、変わらず味を守り続けてきたハイランドパークの魂というべき1本。700ml ¥6,600
【黒田氏コメント】柑橘系の甘さ、ナッツのナッツの油分。モルトの優しく、少しメローなアルコール感。軽やかで甘やかな味わいが口中に広がり、スモーキーな風味とともに心地よく余韻に残ります。

ハイランドパーク15年 ヴァイキング・ハート
ファーストフィルのヨーロピアンオークシェリー樽を使用。ドライかつ暖かなスパイシーさを実現。仕上げはハイランドパークのDNA、リフィルカスクを使用。700ml ¥16,500
【黒田氏コメント】杏仁、黒糖、蜂蜜、ドライフルーツの熟成感、微かなスモーキー感。フルーティで華やかな余韻が長く続きます。

ハイランドパーク18年 ヴァイキング・プライド
調和、複雑さ、洗練さが、完璧な形で表現。アロマティックなピート、伝統のフロアモルティングなど、220年にわたる伝統製法を余すことなくつぎ込んだ。700ml ¥23,100
【黒田氏コメント】ヴァニラ、蜂蜜、りんごの蜜のソルビトール。凝縮感となめらかな口当たりの円熟身を持ち、立地で芳醇な味わいです。パンちーな熟成された後からの辛み。調和、複雑さ、洗練が、完璧な形で表現。アロマティックなぴーと、心地よい余韻。
text: Yoshitaka Nishida