祝50周年! アクタス・青山店が、週末限りの小さなミュージアムに変身。
Interiors 2019.07.23
いい家具を作る秘訣は、人間を見つめること――。
そんな想いを胸に、アクタスがヨーロッパの輸入家具店を始めたのは1969年7月26日。
半世紀を経て、いまなお第1号店として家具好きの人々を迎える東京・青山店で、今週末限定のアニバーサリーイベント「大アクタス博 1969-2019↠Beyond50」が開催される。
会場では、創業時にたった7人で始めた小さな輸入家具店から現在までのエピソードを、50年分の写真や当時のグラフィック広告、エポックメイキングとなった商品、ノベルティグッズ、映像などを使って多角的に紹介していく。
スぺインのバレンシア地方で古くから作られている、手書きのタイルを使ったキャビネット。カタログ用に撮影した写真のポジをスキャンしたもの。
オープン翌年の1970年に実施した『ヨーロッパ100社新作展』の朝日新聞広告。デンマークのストリングチェアをつたって新しい時代に向かおうとする、躍動的な猫を描いた。
アルネ・ヤコブセンがデザインしたフリッツ・ハンセン社の名作「Swan™(スワンチェア)」に、ミナ ペルホネンのファブリックを使用した椅子。皆川 明氏の手がけたテキスタイルを、インテリアファブリックとして初めてデビューさせた立役者がアクタスだった。
上記の「スワンチェア」をはじめ、アクタスの依頼により、ハンス・J・ウェグナーが熱海のMOA(エムオーエー)美術館のためだけにデザインした貴重な「ジャパンチェア」、山の上ホテルのロビーに納品されたヴァットネ社のラウンジチェアなど、写真や資料だけでなく実物も拝めるのが魅力だ。
また、704人の現役スタッフが自由に考えた「アクタスの未来予想図」と、「あの人と語るこれからのアクタス」という映像コンテンツも公開。
100年目の2069年に向かうアクタスの姿を伝える。
高度経済成長期、モノの豊かさが幸せの定義となりつつあった日本で、
「本当に豊かなくらしとは消費を繰り返すことではなく、作り手の顔が見える製品とできる限り長い時間を過ごすこと」という信念の下、50年間真摯に家具と向き合ってきたアクタス。
情報が飛び交い、めまぐるしく消費がなされるいまだからこそ、本イベントを通してアクタスが半世紀続いてきた重みを感じたい。
期間: 7/27(土)、28(日)
会場: アクタス・青山店(東京都港区北青山2-12-28-1F)
tel:03-5771-3591
営)11時~18時 入場無料