パリや故郷で出合った、愛すべきブロカントと暮らす。
Interiors 2021.08.27
PARIS
カミーユ・ヨレーヌ/インフルエンサー、モデル
パリの20区。アットホームな昔ながらの風情が残るエリアに住んでいるカミーユ。ボーイフレンドと一緒に購入したというアパルトマンには、ふたりのお眼鏡にかなったヨーロッパ各地のブロカントや、それぞれの家族から譲り受けた想い出の品々が並んでいる。
「19区から引っ越して1年。50㎡しかない小さなアパルトマンですが、私たちにはちょうどいい広さです」
ふたりは旅行をする時も必ず現地の蚤の市をチェックするという。地方や田舎のブロカントに行くのも大好きで、特にカミーユの故郷であるアルザスへは頻繁に帰って、ブロカントで掘り出しものを探しているとか。
「田舎のブロカントは安いのが魅力。パリやノルマンディのものは人気があって高いので。なかでもアルザスのブロカントは、自分のルーツがあるからなのか、何を買ってもインテ
リアにマッチするんです。ブロカント選びのコツ?考えたりせずに直感で買うこと!」
好きなものがはっきりしているので、各地から集めた種々雑多なアイテムも自然に調和するという。
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「私はミックスするスタイルが好き。古いものとモダンなもの。可愛いものと美しいものというように。家のほとんどのものはブロカントなので、一見まとまって見えるかもしれないけれど、よく見るといろんな年代のものやテイストが入り交じっているんです」
家族から譲り受けたもの、幼少期の思い出を呼び起こすものにも愛着があり、家のそこかしこに並んでいる。
「おばあちゃんから譲ってもらった水差しや、義理のお母さんからプレゼントされた食器など……家族のものを受け継いでいくというのは、家族に守られている感じがして、とても好きです。私はアルザス生まれですが、小さい頃は南仏のドローム地方でヴァカンスを過ごしました。別荘にあった小さい頃から欲しかった食器を、大人になってやっと譲ってもらえたり。パートナーのマキシムはフランス北部のル・トゥケ出身で、海の町ならではの思い出の品を大切にしている。たとえば風景画や海で拾った貝殻とかね。そうした、いまの自分たちを形作っているものに惹かれます。私たちの持つものには、すべてにストーリーがあるんです」
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Little Old Things
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Paintings
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Piano
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Books
*「フィガロジャポン」2021年9月号より抜粋
photography: Lucie Cipolla editing: Masae Takanaka