パリや故郷で出合った、愛すべきブロカントと暮らす。

Interiors 2021.08.27

PARIS
カミーユ・ヨレーヌ/インフルエンサー、モデル

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キッチンのテーブルや椅子は蚤の市で見つけたり、家族から譲り受けたもの。壁のボタニ
カルアートはブリュッセルの蚤の市で、山絵画はボーイフレンドの家族からの贈り物。

Camille Yolaine /フランス・アルザス出身の26歳。「my little paris」の美容エディターを経てインフルエンサーに。秋には初めて自分でプロデュースしたコスメを発売予定。

パリの20区。アットホームな昔ながらの風情が残るエリアに住んでいるカミーユ。ボーイフレンドと一緒に購入したというアパルトマンには、ふたりのお眼鏡にかなったヨーロッパ各地のブロカントや、それぞれの家族から譲り受けた想い出の品々が並んでいる。
「19区から引っ越して1年。50㎡しかない小さなアパルトマンですが、私たちにはちょうどいい広さです」

ふたりは旅行をする時も必ず現地の蚤の市をチェックするという。地方や田舎のブロカントに行くのも大好きで、特にカミーユの故郷であるアルザスへは頻繁に帰って、ブロカントで掘り出しものを探しているとか。

「田舎のブロカントは安いのが魅力。パリやノルマンディのものは人気があって高いので。なかでもアルザスのブロカントは、自分のルーツがあるからなのか、何を買ってもインテ
リアにマッチするんです。ブロカント選びのコツ?考えたりせずに直感で買うこと!」
好きなものがはっきりしているので、各地から集めた種々雑多なアイテムも自然に調和するという。

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「私はミックスするスタイルが好き。古いものとモダンなもの。可愛いものと美しいものというように。家のほとんどのものはブロカントなので、一見まとまって見えるかもしれないけれど、よく見るといろんな年代のものやテイストが入り交じっているんです」

家族から譲り受けたもの、幼少期の思い出を呼び起こすものにも愛着があり、家のそこかしこに並んでいる。

「おばあちゃんから譲ってもらった水差しや、義理のお母さんからプレゼントされた食器など……家族のものを受け継いでいくというのは、家族に守られている感じがして、とても好きです。私はアルザス生まれですが、小さい頃は南仏のドローム地方でヴァカンスを過ごしました。別荘にあった小さい頃から欲しかった食器を、大人になってやっと譲ってもらえたり。パートナーのマキシムはフランス北部のル・トゥケ出身で、海の町ならではの思い出の品を大切にしている。たとえば風景画や海で拾った貝殻とかね。そうした、いまの自分たちを形作っているものに惹かれます。私たちの持つものには、すべてにストーリーがあるんです」

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Little Old Things

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ブロカントで見つけた食器は宝物。特にアルザスの陶器村、ベッチドルフのブルーベースの絵柄が大好き(写真左の皿)」。水差しは花瓶にもなるのでついつい集めてしまう。

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寝室にあるアンティークの棚は家族から。クラ シカルな鏡は友人のショップ、La Brocante de Farineで購入。

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アルザスの蚤の市で見つけた絵画にひと目惚れ。淡い水色がなんともポエティック。

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Paintings

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花を飾るような気持ちで花の絵を集めてしまうと笑うカミーユ。バラの絵画は、アルザスのブロカントで2ユーロ(!)で見つけた掘り出しもの。キャンドルはパリ2 区にあるHemaというオランダ系の雑貨店で購入。「キャンドルに火を灯して美しい絵画を眺めながら、時代をタイムトリップする感覚も好き」

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アパルトマンに面した田舎の小さな村のような広場を、窓から眺めて。

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Piano

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ピアノを弾くのはボーイフレンドのマキシム。「私は歌専門(笑)。彼のピアノに合わせて、ジャック・ドゥミの歌を歌うのが大好き!」。ピアノの上にもブロカントの水差しが。赤いポピーの絵柄がブーケのように空間を彩る。

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Books

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インスタグラムでも詩の朗読を披露するほど本好きな彼女。「読書は私にとってかけがえのない時間。この家にも300冊はあると思います」。好きな作家は、小説家で劇作家のマルセル・パニョル。なかでもおすすめは『La Prière aux Étoiles』という作品。「絵画のような南仏の光を感じる彼の文章が心地いいんです」

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*「フィガロジャポン」2021年9月号より抜粋

photography: Lucie Cipolla editing: Masae Takanaka

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